私たちが住むこのマチから多くの商店が消えてなくなりました。
生鮮食料品店、マチの電気屋さん、雑貨店などなど…
うちのマチには少なくとも、○○商店街と呼ばれるところが二つ存在していましたが、名前こそ残れど、今やそこに商店はほとんど存在していせん。
しかし、そんな中、建設業はまだまだしぶとく地方で生き残っています。
その理由は三つあると思っています。
一つ目は政治とかなり密接につながっていて、公共工事をはじめとした事業があって、ある意味国策として事業を展開してただけているということ。
二つ目は、建設業が作り出すものが、一品ものであり、そして、工場化して集約した製造が難しいということ。
三つ目は、建設業というのは、実は多くの業種がかけあわさって一つの産業を形成しているということ。
この3つの理由を紐解けば地方で生き残るためのヒントがあるのでないかと思います。
今日は二つ目の理由についてお話します。
ご存知のとおり、住宅は究極のカスタマイズ化された商品です。
車、家電、衣料など多くのものは工場でつくられていて、あの人と同じ車、あの人と同じ服というのは割とよくある話しです。
しかし、あの人とおんなじ家というのはあまり聞いたことがありません。
施主の好みに応じて、一つ一つをカスタマイズされたモノとして世に提供しているからです。
最近ではユニットバス、システムキッチンなどのように規格化されたものも多く用いられるようになりましたが、それにしてもやはり間取り、色、材質など家族の数だけ住宅の種類がある。
工業製品をつくるうえにおいては、同じものを大量に生産することというのが利益の根源です。
同じものを大量に生み出すことでコストを下げて世の中に多く提供できるようになったわけです。
なので、大規模な企業のスケールメリットが優位性を産みだすわけす。
しかし、一品ものの建設物はカスタマイズの究極ですから、規模の経済が働きにくく、むしろ小さなところこそ、顧客の要求事項を忠実にあるいは、想像以上に取り入れることが可能になるわけです。
今の社会では、個人のニーズが多様化してきており、あの人と同じものでいいというお客様はずいぶんと少なくなりました。
ITの出現によって、個人のし好はどんどんと細分化し、それは益々加速しています。なので、大量にモノを提供するというアドバンテージに優位性が薄れていると思います。また逆に多くの地方のお店も、全国の人をお客様にすることができるようになりました。
カスタマイズ化されたものを作りこんでいくという建設業の中に生き残るヒントがあると思いますが皆様どう思われますか?