先日、神戸市中央卸売市場に行ってきました。
美方郡産の但馬牛に限定した共励会(牛肉の競り市)があったので、ぜひこの目でみておきたかったからです。
おそらく取引先や畜主以外ではなかなか行ける場所ではないと思いますが、幸いに、牛舎建築をやっているということで、そのコネクションから特別に見せていただくことができました。
ご覧いただいたらわかるように、牛の半身に紫色の菊をかたどった文様を押しているのがみえると思います。
そうです。
この文様が神戸ビーフであることの証です。
美方郡の繁殖農家のものしかこの日は出ていない特別な日におじゃまさせていただいたわけです。
村岡の多くの繁殖農家の方も見えられていました。
実際に、自分が繁殖した牛が、どのような成果となってあらわれているのかこの目で確かめるためなのだそうです。
また、そこには肥育農家や、肉の卸業者の方もたくさん見えていますから、そういった方々から生の声を聞いて畜産技術向上のためのヒントを集めるのだそうです。
神戸牛を取り扱っておられる有名な牛肉商の車がたくさん並んでいました。
豚や鳥は繁殖と肥育は一貫なところが多いので、最終製品である肉と生産者の顔はつながりやすいのですが、繁殖と肥育を別々に行う但馬牛に関しては、自分が食べる牛肉がどの繁殖農家によって産み出されたものなのかを、消費者の方に知られることほとんどありません。こうやって卸売市場に来て、村岡で頑張っておられる人の肉がこうやって神戸牛になっているのを見ると、やはり神戸牛のふるさとは私たちの町からも誕生しているんなんだなぁとしみじみ思いました。
今日、フィリピンの青年と話す機会がありました。
『神戸牛を知っているか?』と尋ねると、
『もちろん知っているよ、とても高くて手に入れることなどできないけど』
と言ってました。
それだけ世界に知られた牛なんだなぁって、改めて自分たちの町にすばらしい宝があることに誇りを感じました。
