昨日、あるご婦人がこんなエピソードを話してくださいました。
『私のおばあちゃんが相撲中継を見るのが大好きだったので、一度ほんものを見せてあげたいと思って、但馬に巡業が来た時に、一人15,000円もするチケットを事前に並んで入手しました。
当日、とってもその巡業を楽しみにして参加しました。
若い見習いのような力士から、幕内力士までたくさんいて、とっても感激しました。
だけれど、一つだけとっても不愉快になったことがありました。
当時、巡業部長を務めていた某氏が横を通りかかったのだけれど、お客さんに愛想をふりまくわけでもなく、ものすごく、高飛車な感じでとおりすぎていったのです。
巡業部長といえば、その興業を取り仕切る最高責任者、まして、かつてテレビでとても人気を博した人物。
トップ自らがファンに対する配慮がなかったいけないのじゃないかと思います。』
これには、私自身も、ものすごく考えさせられました。
相撲というエンターテイメントは、表舞台にたつ力士だけではなく、みんなが作らないといけないんだなって…。
みなさんもご存知の鳥取で事件がおきたのは、その日の夜だったそうです。
鳥取での事件があれだけ、大きく報じられたのは、世間の多くの人が、特定の力士だけではなく、相撲界と全体に対する思いの強さだと理解しました。
その後、某氏も大きくニュースでとりあげらたのも、皆さん周知のとおり。
これはすべての組織にあてはまるのですね。
お客様への気持ち、地域に対する気持ち。
お客様と接する最前線の人だけでなく、決してふれあうことのない裏方の人もそういう意識を常にもちつづけなければいけないことですね。
実際、裏方の人も、どこかで誰かと接していて、裏方の人を知っている人は、『ああーあの会社の人ね』
っていうふうに見ているわけです。
その人の行動や振る舞いが、その会社の印象の一部をつくっているということ。
組織全体がそんな気持ちを滲み出せるように、普段からの行いが大事ということですね。