うちの町には、地元の人間が主催する4つのマラソン大会が存在します。
みかた残酷マラソン全国大会
村岡ダブルフルウルトラランニング
瀞川平姫ボタルトレイルラン
香住ジオパークマラソン
これ以外にも、イベント会社が主催しているOSJ氷ノ山系トレイルランというイベントもありますので、2万人に満たない町で4つも5つも大会やっているところはそうそういないのかもしれません。
みかた残酷マラソンにしろ、村岡ダブルフルウルトラランニングにしろ、20回オーバーの大会ですから、もう地域文化としてなじんているといっていいと思います。
みかた残酷マラソンに関しては、開催される場所である香美町小代区は、その点が評価され、日本でもっとも美しい村の認定を受けているのですから、そう言い切って間違いありません。
これらの大会が、成長した大きな要因は、単なる大会にとどめず、地域全体に幸せをもたらすものという視点で取り組んできたからだと思います。
みかた残酷マラソンを主催した某先輩がおっしゃっておられましたが、残酷マラソンの先駆けとなったのは、ご自身が出られたホノルルマラソンだったとおっしゃっておられています。
今でも、東京女子国際とか、福岡国際とか、日本でも有数のレースは、トップアスリートがしのぎを削るマラソン大会ですが、それとはまったく異なる、すべての参加者が、主役として取り扱われるマラソン大会だったことにいたく感動し、この町でもやってみようと思い立ったとおっしゃっておられました。
事実、この大会では、一応の制限時間はありますが、制限時間を超えた選手もゴールするまで最後まで待っておられます。
また、地域の人も沿道での応援や、給水などのさまざまなボランティアで携わり、支える人たちも主役になれるような雰囲気づくりがあります。
そして何より、多くの来場者が宿泊や飲食やお土産などを購入していただいたりして、経済的にも多くのものがもたらされているわけです。
村岡ダブルフルやそれ以外の大会は、そのあとにできたわけですが、みかた残酷を手本として、それぞれの大会も成長を遂げてきました。
一方、私が取り組んでいるスキーは、そこの域にはなっていません。今は県連の役員としても、多くの大会に携わるようになりましたが、一部の愛好者だけのものとしてとどまっている感があって、オープンな形にはなっていません。
実は今度2月に行われる『ハチ北アルペンスキー大会』は、実に54回目を迎えることになります。
スキー場の歴史は、50年を迎えたところですから、スキー場を開く前から開催されていることになります。
地元も忙しさにかまけて、そのつみかさねてきたものを軽んじているところもあります。
スキーの大会に今求められることは、マラソンなどのように、選手だけでなく、参加するすべての人が主役になれるそんなではないかと思います。
少なくとも、私たちは、身近なところで、マラソンイベントいう成功例をまのあたりにし、そこから多くのことを学んでいるはずです。
『スキー』は、この町の町技(国技)ともいうべき、私たちの生活文化に根差したものです。
オーストリアやスイスのワールドカップのような、みんなが楽しめるそんな大会になるよう、これからも地道に努力を重ねるしかありませんね。
男子はもっとすごい。 pic.twitter.com/LRmCgmFt
— 一ノ本智毅 (@ichinomotomoki) 2013年2月17日![]()
(トモキ社長のツイッター写真を拝借…オーストリアの文化の差なんかなぁと衝撃を受けた2013年シュラドミング世界選手権ゴールの様子)