本日、兵庫県農業賞、林業賞、水産賞の授賞式があり、熊田会長と出席して参りました。
私の会社が参画する『但馬木造住宅振興協議会』が、県産木材の利用促進に多大な貢献をしたというのが、受賞理由です。
住宅に使う梁などの横材で適切な太さのものが使えるようにできるスパン表というエクセルベースのソフトウェアの開発と、TAJIMA TAPOSと呼ばれる横材の仕口の特許取得を評価いただいたのだと思います。
私自身、副会長という立場で参加はさせていただいたものの、実のところは、心ここにあらずのような心境でございました。
なぜなら、これらの功績を収めていただいたのは、すべて過去の先輩たちによるものであるからです。
たまたま私自身がそんなタイミングで役員となっていただけにすぎません。
会として受賞できたことは大変喜ばしいことですが、会の中でも比較的若いメンバーの一人としては、むしろ、
『おまえらもっとちゃんとしろ』
という叱咤だと受け止めています。
今回、兵庫県でこのような一次産業を懸賞する制度があることを恥ずかしながら初めて知りました。
知事が
『一次産業というのは、私たちの生命の根幹にかかわる大変重要な仕事であるにも関わらず、工業だとかサービス業だとかそういうものばかりが脚光を浴びて表に出てこなかったのではないか…
だけれど、これからの時代は、地元の資源を最大限に活かしていける社会こそが、本流なのだ』
というような意味のことをおっしゃっておられ、まさにその通りなのだと改めて思いました。
いまだに、地方の人口減少はとどることを知らないわけですが、私たちの住む香美町・但馬は、まさに命の根幹にかかわる最前線基地であるばずです。
人間は食べるという営みがあまりに当たり前すぎて、その重要さを軽視してしまいがちです。しかし、実はもっとも尊いものなのですよね。
そのような場所に暮らすものが、誇りと気概をもって生きることができる社会を改めてつくらなければいけないと固く心に刻みました。