どちらかというと、客側にいるよりも、実行委員会などの運営側に回ることが多いですが、仕事とはまったく異なる人材と関わったり、議論したり、実践することは、私自身にとっては、多くの経験値を得ることができます。
ただ、どうも私自身、そういう経験がなまじ多くなると、一般の人が感じる楽しさとは違うところにあります。
例えば、夏になると花火大会とかありますが、私は長年裏方でいることが多く、また自身が花火師で打ち上げに従事したこともあり、花火そのものに感動しなくなってしまいました。
私自身が、喜びを感じるのは、花火大会を楽しんでいる姿をみて、すべての撤収が終わったときで、その時はじめて
『あー楽しかったなぁ』ってことを思うことがほとんどなのです。
でも、おそらく実行委員会とか運営側を経験されたみなさんは、同じ気持ちだと思います。
多くのイベントは、安全面には気遣いを必要するものばかりです。事故をおこさないよう、警備や安全対策などが必要で、イベントが終わるまでまったく気を緩めることができません。
さらには、イベントを構成するスタッフ、例えば、ステージのあるイベントでしたら、バンドや踊りなどの出演者、誘導係、駐車場係などバックヤードを担われる方々、また飲食イベントでの非営利で関わる方々なども、そう思ってもらえるような気づかいも必要となります。
そう考えると、イベントそのものを単なるお客様の立場で楽しむことなどできるはずもないのです。
プロデューサーとかディレクターとか言われる類の人々はそんな人が多いのじゃないでしょうか?
イベントが終わるまで、片時も気を緩めることなく、神経を張り詰めている方も多いと思います。
ですが、みんなが楽しんでいる姿を一つでも多く見れることが、そのリーダーにとっての最高の喜びなのではないかなぁと思いますし、それは実はイベントそのものを楽しむよりも何倍も楽しい瞬間だったりするのです。
もしかしたら、リーダーの素養とは、そういうところにあるのかもしれませんね。