耕作放棄地 | ニシムラマサキのブログ 【株式会社 西村工務店 代表取締役】【 SASAYA・うづかの森 オーナー】

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どうすれば地域を『素敵』に変えられるのか、誇るべき田舎になるのか、そんなことばかり考えています。

みなさんは、RESASという言葉を知っているでしょうか?

 

 

これは、地方創生を推進するために、国が開発した『地域経済分析システム』と呼ばれるものです。

 

これをみると、私たちの地域の産業構造や、人口動態とかが、客観的データとしてみることができます。

 

また、他の地域の状況も見ることができるので、自分の町を客観視するのにとても有効なツールです。

 

RESUSデータを見ていて、驚いたデータがあります。

 

それは、香美町の耕作放棄地率が県内でも突出して高いことです。

 

 

図のオレンジが赤に近づくにつれて、耕作放棄地率が高いことをあらわしていますが、都市部はおいとくとして、それ以外の地域では養父市、新温泉町、香美町の色が濃くなっていて、中でも香美町は断トツの27%というデータを示しています。(養父市、新温泉町は20%程度)

 

香美町の中の詳細なデータはわかりませんが、私の感覚では、山間部に行けば行くほど、耕作放棄地率は高く、沿岸部に比べても高いと思います。

 

私が住むハチ北でも目立って耕作放棄地が増えています。

 

ハチ北でいうと、下野間と呼ばれる地域がもっとも日当たりがよく、耕作に適した場所だと言われていますが、そこでもかなり耕作放棄地が目立ちます。

 

特に自分の村の場合、この土地は誰々、あの土地は誰々とだいたい把握していますので、どの家が耕作していないかもわかりますし、その家の状況、家族構成だとか、どういう仕事をしているかとかそういうこともわかりますから、耕作放棄の背景も理解できます。

 

あらためて地域が抱える課題をデータとして突きつけらて、愕然としているところです。

 

先日も、JAの関係者の方にそんなお話をしましたが、JAさんとしてもそれを打開するための妙案は残念ながら持ち合わせていない…

 

とのことでした。

 

経済という尺度で考えると、非効率な土地は生産性もあがらず、放棄してしまうという選択になってしまうことは否めません。

 

しかし、本当にそういう尺度だけで、地域が衰退してしまうことが本当に地域のためにいいのかということを改めて考える必要があります。

 

国に支援をというつもりはありませんが、10年20年先に、本当に耕作者がいない場所となった田んぼをそのまま放置していいとは思えません。

 

私も、会社で稲作に取り組んで、数年たちましたが、なかなかビジネスとして中山間地で稲作をすることに厳しさを痛感しています。

 

いまはただ、この状況を嘆くことしかできないのが、本当に悔しいです…。