人をひきつけるまちってなんだろう | ニシムラマサキのブログ 【株式会社 西村工務店 代表取締役】【 SASAYA・うづかの森 オーナー】

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どうすれば地域を『素敵』に変えられるのか、誇るべき田舎になるのか、そんなことばかり考えています。

 

書庫を整理していると、昨年訪れた釜山甘川文化村のガイドブックが出てきました。
 
正直、私自身は、ものすごく感動を覚えたというわけではなかったけれど、それよりもなぜ、この場所に人が引き寄せられるのかということのほうに関心があって、そのパンフレットをみながら、ふと考えました。
 
いろんな町や村が、人を引き寄せるために工夫を凝らしてやってます。
もちろん、私が住む、ハチ北や香美町も、そんなことばっかり考えてます。
 
でもなかなかそれが実現できません。
この甘川文化村、昔は単なるたくさんある地域の一つに過ぎなかったといいます。
 
ですが、建物の外壁や、屋根をカラフルに塗り上げ、まちのいたるところにアートを配するようになったら、人が集まるようになった…。
 
記述してしまえばそれで完結してしまうぐらいシンプルなのですが、地域の人がそれに賛同してくれるという意思の統一ができたこと。
 
これをなしえるかどうかが、ここにはものすごいエネルギーが必要で、ほとんどのところがそれで頓挫するわけですよね。
 
以前、熊本の黒川温泉に行ったことがありました。後藤哲也さんという観光カリスマにお話をうかがったことがあります。
 
黒川温泉も、お客様がどんと減らしたことがあったといいます。
ですが、すべての建物を『黒川』らしくするために、外壁に板を貼ったり、黒く塗って、わざと田舎風にしあげたり、そういうことをみんなが一致団結してやることで、地区がものすごく統一感があり、風情を醸し出してきた。
 
黒川にふるさと日本を求めて、大勢の人が訪れるようになった。
50人か100人か知りませんが、すべての人のベクトルをあわせることができたとき、地域としてものすごい力を発揮する。
 
ときに批判を受けながら、自分が信じる道をはずすことなく、ずっとやり続けた結果が今の黒川温泉なのでしょう。
 
自分たちの足元はどうなんだろう?
みんな、愚痴や文句ばっかり言って、ベクトルを少しでもあわせるためにどうするのか…
 
そういうことは圧倒的に不足しているような気がします。
いくつかの案も浮上します。
 
ですが、
『よしっそれでいこう!』
にはならなんですね。
 
なぜなら、時にそれは地域の人に大きなリスクを負わせてしまうことにもなるから…。
 
だから、提案する人もそれでいくぞ!って地域の人を押し切れないんですね。
 
それは、他でもない、私自身の問題。
 
自分の商売をうまく活かせるためには、やはり地域も同時に輝かせなくてはいけません。
 
それは常に両輪。
今一度考えていきたいと思います。