大笹には二つの神社があります。
地区内にある太田神社と、スキー場の中腹にある大山祇(おおやまずみ)神社。
太田神社はいつも9月23日の祭礼で五穀豊穣に感謝するお祭りがあります。
一方大山祇神社にも祭礼があり、11月9日に祭礼があります。
ところが、その祭礼は、区に6つある隣保のうちの一つだけが持ち回りで当番をするようになっています。
私も昨年初めて参加させていただき、恥ずかしながら、その祭礼のことを知りました。
地域の先輩たちにお聞きすると、実は大山祇神社のほうが歴史が古いといいます。
大山祇神社の周辺は、県の天然記念物に指定されているザゼンソウ群落のちょうど真ん中のあたりに鎮座し、あたかもザゼンソウがその大山祇神社を護っているかのようにもみえます。
毎年、春にはザゼンソウ祭りをしていましたが、それを始めるきっかけが大山祇神社の周辺整備を兼ねて、掃除をしていたことに端を発したといいます。
今年は、ザゼンソウ祭りは積雪の関係で中止になりました。
ですが、今一度自分たちの起源でもある大山祇神社の清掃は行おうということで、早朝に有志が集まり清掃活動をしました。
今や、世界に名を馳せるアップルは、カリフォルニアでスティーブジョブスが起業したわけですが、今でも生家は残してあるといいます。
ものごとには始まりがあります。
地域も、祖先がそこに住まう必然性を感じて村がスタートしたはずであり、脈々と何百年の歴史を紡いできたわけです。
神社が人の心のよりどころとして存するのであれば、やはり私たちはそこをおろそかにすることがあってはいけません。
たまたま、今回清掃活動をしましたが、これをもっと昇華させていく必要があると思います。そして自分たちのルーツをしっかりと認識し、そこに行動を伴っていかなくてはなりません。
その積み重ねが、未来につながっていくのだと思います。