冒険家の三浦雄一郎さんは、ハチ北にゆかりのある人で、今も『三浦雄一郎&スノードルフィンスキースクール』という、三浦さんの名前を冠したスクールがハチ北にあります。
我が家には、三浦さんファミリー(お父さんの啓三さん、雄一郎さん、豪太さん、娘のリオさん)4世代そろったサイン色紙があって、我が家の宝にもなっています。
妻が、あるとき、三浦さんと懇意にされていた方と会ったときに、自分がハチ北に関係していることを話をすると、三浦さんのヒストリーをいろいろ聞かされてくれたとはなしてくれました。
それは、エベレスト大滑降を企てて、そのトレーニングとして富士山直滑降を企画したときのこと。
三浦さんはすでに、世間にそのことを発表していて、それを実施する前日だったかひどくおびえていて、かなりナーバスになっていたのが印象的だと話をしてくれました。
私はその話を聞くまで、三浦さんに限らず、冒険家というのは、怖いものを恐れない、とても強い精神をお持ちの人だと思っていました。
しかし、前代未聞なことをなしとげようとする前に、人は恐れを抱かない人はいないのだということを知りました。
そういえば偉大なことを成し遂げる人というのは、誰よりも臆病で、だからこそ、人が普段気にもとめないようなことにさえ、細心の注意を払って、周到に準備するのだと聞いたことがあります。
とするなら、チャレンジするということは、ことを大胆にする反面、かつて自分が経験していないことを万全を期するために、あらゆるシミュレーションをやって挑んでいく緻密さが同時に必要なのかもしれません。
人は大なり小なり、自分の能力を超えるようなことにチャレンジすることは、ある意味冒険だと思います。
であるなら、我々凡人もただただ未知に挑む場合に、その恐怖にただおののくのではなく、それを克服するためのあらゆる努力を積み重ねていくことで克服する必要がるのだと思います。