加藤文太郎さんのことは、数年前ぐらいに、浜坂が産んだ偉大な登山家であったと名前ぐらいしか知らなかったのですが、自分でも山登りをちょいちょい楽しむようになって、急にもっと深く知りたくなりました。
で、加藤さんの著書『単独行』を購入して、読み進めていたのですが、日本アルプスのところはずいぶんと読み飛ばして、兵庫槍と彼が呼んだ氷ノ山などの、地元に関するところばかりを追っかけて読んでみて、
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なるほど、彼が偉大なる登山家であることは間違いないのですが、それ以上に、恐ろしくタフな持久力をもった人であることに驚愕しているところです。
この著書に、八鹿駅とか、浜坂駅とか時々出てきますど、八鹿駅に午前12時30分頃に、到着して、9時30分には氷ノ山の頂上に登ったという記述があるのですが、
夜中から、国道を氷ノ山のふもとをまで歩いてしまうのもすごいけど、その日のうちに、兵庫県最高峰に登ってしまうって、普通の人ならありえないです。
そんなことが、津々浦々と書いてあって、特に、但馬の山に関する記述がいたるところに出てくるので、そんな文太郎さんの足跡を想像すると、無性に山に登りたくなってきますね。
おそらく、全国の加藤文太郎ファンというのは、そんなふうにして山の虜になっていくんでしょうねぇ。
本の中には、文太郎さんの奥様が寄稿している記述があって、記念碑が登場するのですが、遭難して亡くなった35年後に彼の偉業を称えた記念碑は、冒頭の写真がまさにそれでして、浜坂の城山公園にひっそりと建っていたのを夏にそこを通ったときに撮った写真だったので、もっとこの本のリアルさを感じることができました。
いつも私は、自分の母なる山は、鉢伏山(標高1221m)だと言っていますけど、そんな鉢伏山にも文太郎さんは何度も何度も登っておられるようでして、とても親近感を覚えます。
偉大なる登山家、加藤文太郎さんに思いを馳せながら、また近いうちに山に登りたくなってきました。