
先日とある芸能人が、町内会費の支払いを拒んだということが、ニュースであがっていました。
都会では、その芸能人の方だけではなく、多くの方が町内会費の支払いを拒んだりしているという現状があるとのこと。
私たちの田舎でも、一部ヘンコな人(変わり者とか、頑固者)がいるのも事実だけれど、多くの方はそれを支払うのは、当然のこととしてとらえています。
なぜなら、私たちの田舎では、相互扶助でやっていかなければ生きていけないからです。
以前、こちらに永住しようと本気で思っている青年と話す機会があったので、
『もし、本気でこっちの住人になろうと思うのなら区費を払ったり、総事(奉仕作業)に出たり、地区のつきあいをしないといけないよ』
とアドバイスしたばかりです。
区のつきあいが大変だとよく言われます。
まあ、正直それが苦にならないといえばうそになります。
ですが、それを補ってあまりあるコミュニティーにいることの心地よさというか、つながっている世の中であることの安心感があります。
一番象徴的なのは、災害を経験したときではないかと思います。
日本人は心優しく、コミュニティにそっぽを向いた人たちでも、そういったときに、突き放すようなことはしません。
私自身消防団員ですが、地区で集中豪雨が発生すれば、土嚢を積んだり、巡回をして、安全の確認をしたりします。
しかし、それは自分が困ったときに、みんなが助けてくれるから…。
そういう安心は、いくらお金を払っても買えるものではありません。
長野県の下條村は、少子化対策の先進地として、必ず登場するところですが、ここでは、公共事業ですら、住民が総事でやっているという町で、そういう奉仕の対価として、子供が育てやすい環境づくりに徹底的にフォーカスしています。
大きな町とて本来は同じはずなのですがね。