ある観光にかかわるとある経営者と話す機会があり、
『この町も、遅ればせながら、インバウンドの誘客活動を行っています』
と話をしたところ、
『うちの会社では当面、インバウンドに関する活動は一切やらない、○○人が来ると、他のお客様が迷惑をするから…』
と返事が返ってきました。
いろいろな情報で、とある国の方のマナーが悪いというのは聞いたことがありますが、私自身は実際にその国の人と対峙したことがないので、その真偽はわかりません。
日本人でも、マナーの悪いお客様はたくさんいらっしゃるし、その国の人がおしなべてマナーが悪いようには思えません。
国が違えば、文化や習慣も違うわけで、『郷にいらば郷に従え』の言葉もあるとおり、日本という国の習慣文化を理解していただき、みんなが気持ちよく過ごすようにすればいいだけの話ではないかと思ったりします。
小泉政権の時に、ビジットジャパンキャンペーンをスタートし、観光産業を国の重点的な取り組みにしたことから、今のインバウンドマーケットがあるのは皆さまもご存じのとおりです。
日本国がなぜそこに踏み切ったか?というのは理由は明快です。人口減少社会を迎え、経済縮小にある日本にあって、成長分野であるからです。
インバウンドは、日本が国策として取り組んでいるものであるわけで、そこを見据えない観光というものはこれからはありえないと思うわけです。
取り組まない理由をあげるのはいくらでもあるのでしょうが、国柄をその理由にするのは、どんなものかと思います。
いま、シリア問題をはじめ、多くの国際問題が取りざたされていますが、対岸の火事をみるのではなく、自分たちの身近なところから、民間レベルでの外交を行っていくことが、世界の平和に貢献できる方法なのではないかと思います。