
本来、対価を産む仕事で、相手に喜んでもらえない仕事などないはずです。
ですが、直接ありがとうをお客様から言ってもらえる仕事は実は少ないです。
私たちの身の周りには、人が関わってもらったモノやサービスであふれていますというか人が介在してないモノなんてない。
今こうやってブログを書いていても、パソコンもそうだし、着ている服も、座っている椅子や机、パソコンの電力だって、勝手にはできませんよね。
誰かが、何かをしてくれているから、今ここにある。
ただ、残念ながら、私が直接パソコンを組み立てている工場の人たちにお礼を言うことはないですね。
もちろん、工場で組み立てている人も、その仕事に誇りをもってがんばっておられるのだと思いますが、やっぱり直接ありがとうと言ってもらえる仕事っていうのは、モチベーションにすごくインパクトを与えますよね。
そういうことが世の中であちこちでおきていくと、世の中はもっと活気に満ちて、平和な状況を作り出せるんじゃないか…
とそんなふうに感じました。
昨日のブログで、大乗寺バイパスの竣工式典に出席させてもらった様子をお届けしました。
私も、この業界に入って、20年ぐらいになるけど、土木関係の式典に出席させていただいたのは、初めて?じゃないかと思います。
式典だから当たり前なんですが、大勢の人が集い、その完成をお祝いしました。
行政関係者も、工事に関わった業者も、地域の人もみんな笑顔でしたね。
自分は社長としてここに座らせてもらって、そういう雰囲気を感じさせていただいて、あー良かったなーと思いましたが、反面、この雰囲気をぜひ、実際に関わったうちのスタッフや、協力業者のみなさんにも味わってほしかったなーと、そこだけちょっと悔やまれました。
うちの会社のスタッフは実際に、そこでモノをつくってきたので、ほんとは彼らこそが讃えられなきゃいけないんです。
儲かるとか儲からないとかは会社経営においてはとても重要だけれど、それ以上に人に喜んでもらえる仕事に関わっているという実感こそが、もっとも重要なんだと思います。
土木の仕事って、モノができてしまって、5年ぐらい経つと、もうそれは過去から存在するかのようになってしまうものです。でも、そこに至るまでに多くの人の努力があったことを忘れてはいけないのです。
雨や雪の日に、ずぶぬれになりながらがんばった人があってできたものなんですよね。
大事なのは、その人の役にたっている仕事をやっているんだという誇りを持ち続けることです。
式典に出席しながら、その誇りを持ち続けられるようにすることが、経営にとって重要な仕事だと、胸に刻みつけました。
