地方創生の戦略策定にむけて、役場若手チームが行った住民アンケートをいただいたので、改めて目を通してみました。
この町のいいところでは『自然が豊か』という回答が最も目立ちます。
その回答に間違いはないですが、ふと疑問が横たわりました。
そんな『自然豊かな』地域に暮らす私達は、果たして本当にそのメリットを最大限活かしているのだろうかと…。
なんとなく、ステレオタイプに陥っていないだろうか…。
なぜそんなふうに思うのかというと、一方で、満足度が低いからです。
『自然豊かな』環境をあげながら、全体の満足度が押し下がっていることに、どうも疑問を感じざるを得ません。
私が想像するに、私達は本当に、その生活を楽む術を身に着けていないからなのではないかと思います。
私達は、『自然豊かな』環境の中にある生活がどれほど素敵なことかをもっと、具体的に掘り下げてみる必要があるのではないかと思います。
私自身の昨日一日は、朝、家を出て、会社で仕事をして、地域の会議があり、家に帰って寝るという感じでしたが、この一日に、自然豊かである地域に暮らしているメリットは享受できていません。
水道水が都会に比べてうまいとか、空気がきれいだとか、涼しいだとか、そういう環境の基本的要件は間違いなく『自然が豊か』な恩恵を一つです。
ただ、こういうものは日常的に触れていると、当たり前になって、それが本当にありがたいことではなくなってくるということがあります。
新鮮で安心な食糧がすぐ身近にあるということも、自然豊かな地域のメリットの一つですが、コンビニの弁当だったり、ナショナルブランドの飲料だったりを日常的に食したりしています。
自然豊かな環境にいるものは、意識的にそういうものに触れる機会をつくっていく必要があるような気がします。
食べ物をチョイスするのに、あえてそういうものを意識的に選ぶ、休日は意識的に山に行く、海に行く、そういうアクティビティを行う…、そうやって、『自然豊かな』地域で暮らしていることを意識しないと、本当に『あーそれって、幸せだー』っていうことにならないような気がするのです。