いのちがけ | ニシムラマサキのブログ 【株式会社 西村工務店 代表取締役】【 SASAYA・うづかの森 オーナー】

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どうすれば地域を『素敵』に変えられるのか、誇るべき田舎になるのか、そんなことばかり考えています。



新年二日目です!

全国を襲った大寒波は、ここ地元にも及んでいて、正月1日から、除雪出動とあいなりました。

しかも、大晦日から降った雪は、ずっと降りっぱなしで、早朝と、午後、そして今朝も出動していますが、半端なく多いです!

昨日は、正月のおせちをいただく以外はひたすら雪と向き合って、除雪に励んでおりました。


さて、私の冬の日課として、まきストーブの火入れがあります。

ファンヒーターなどのような、ボタンを一発ポンッ!と着火というわけにはいかず、炉内に、火がうまく着火するように、小さな木片をつくって火種をつくり、そこに、チャッカマンで、点火します。

そして、炎が徐々に大きくなるのをみはからって、より太くて大きなまきを入れて、ストーブを加熱していきます。

まきストーブは鋳物の塊のようなもので、火をおこしてストーブ全体を加熱させ、その熱で部屋を暖めるというイメージになります。

もう100回以上は、この着火の儀式をおこなってきたでしょうか。

どうすれば火をいち早く大きくすることができるか、自分なりのコツをつかめたところもありますが、最初のうちは、よく火種をつくることができず、何度も何度も着火しなおしていました。

火をおこしたことがある方ならお分かりでしょうが、太いまきに、直接火をつけることはできません。


今はチャッカマンを使用していますが、以前はどっかからもらってきたマッチを擦って、火をつけていましたが、マッチもへたすると消えてしまい、何度も擦りなおさななくてはいけません。

実は、薪ストーブのある部屋は、以前はエアコンをしようしていたので、今でも薪ストーブをおこさずとも、暖をとることはできます。


しかし、仕事上で出る端材の有効利用と、CO2削減に貢献できればと薪ストーブを使っています。



薪ストーブの着火を試みるとき、いつも

『これっていのちがけだな』

って思います。


いま私の生活で、薪ストーブがないからといって、根本的に生活に支障がでることはありませんが、昔の人は、火をおこす行為は、生活に直結し、また生きることそのものでした。


火をおこせなければ、暖をとることも、調理もすることもできない時代です。

まして、マッチにしても、昔は貴重な貴重なものでした。

だから、マッチを擦って火をおこすことはいのちがけだったはずです。

だから、その一本を大切に着火するための集中力は並大抵のことではなかったはず。



東日本大震災のとき、電気やガス、水、生活に必要なありとあらゆるものの供給がストップし、生活が困難になる人が多数いました。



あたりまえのことが実は、まったく当たり前ではなかった。



すべてのことが、いのちがけなたいへんなこと。


生活の一瞬、一瞬が、実はとても価値ある貴重なものであることを改めて気づかせてくれるのです。