講師は大石久和様
国土と日本人 - 災害大国の生き方 (中公新書)/中央公論新社

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国土交通省の元官僚の方です。
2時間ほどのお話でしたが、土建業がこの国にいかに必要なのかを理論立ててお話いただきました。
その中で、非常に印象に残ったフレーズは、ストックとフローという言葉。
以下大石様の弁
今の公共事業を語られる場合に、世間の人たちはフローの部分しかみていない。公共事業で財政出動を行ってもそれは一時的だと語られ、そこにお金を投入しても、一時的なものでしかないと語られる。だから、無駄な公共投資はやめるべきだと…。
いったい何をもって公共事業は無駄だというのか。まず、その無駄という言葉の意味が実は、提議されていない。
しかし、公共事業は作った後に形になって残り、それは後世のための利便性の向上に資するものであり、そのことはほとんど論じられていない。
いま、アマゾンをはじめ、国内に巨大な物流倉庫が次々と高速道路のそばに建設されている。
道路を整備することで、企業誘致ができた一つの例である。
また、フランスは、高速道路網は12,000㎞にも及ぶが、日本は、8000㎞ぐらいにしかない。国の大きさや人口を考えても、これは少なすぎる。
国際競争に勝ち抜くためには、インフラがしっかりと完備されていないといけない。
アメリカ、ヨーロッパの、公共投資は、実は減っておらず、むしろ増えている。一方日本では公共投資を一番ピークの半分に減らしてきた。
世の中とはまったく逆のことを行っている。
他にもいろいろありましたが、思い出すとそんな感じです。
工業事業をストックという概念で、とらえたことはなかったので、とても新鮮な感じで、とても興味深くお聞きしました。
以前、エネルギーシフトでもお話しましたが、資源をもたない日本として、自給率をあげるための投資は絶対に必要なことでしょうね。
送電網を、よりエネルギーロスが少なくしたりするような投資。
また、地域から、作られるバイオマス、風力、太陽光などの発電施設。
オーストリアでは、積極的に森林バイオマスを利用して、いまや森林からのエネルギーは、50%だとか。
ストックという概念で、将来が安定的に活動ができるために、何が必要なのか
道路?、防災?、エネルギー?
考えてみるときなのかもしれません。

記事とは全然関係ないですが、天然のなめこ汁、うまかったぁ