いま、香美町の中で総合計画を策定するための準備委員会のようなものの議長を勤めていて、香美町が、今よりも輝く町にするためにはどうしたらいいのか日々考えています。
そんな中で、参考すべきはブータンのGNH(国民総幸福量)の考えではないかと改めて思います。
ブータン国王が、来日したときに、日本中(というと大げさですが)が尊敬の眼差しでブータン国王をみていたことを思い出します。
経済的な意味での国力という観点からいうと、小国に過ぎないブータンが、なぜあれほどに、丁重に日本の中で扱われてきたのかと思うとき、それは、自国の文化を重んじ、国王が人の幸せということを強く願っている姿勢に共感したからなのではないかと思います。
香美町も日本の中で考えると、経済的に大きなイニシアティブを持っている地域ではないし、これからもどう逆立ちしたって、そうは成り得ないでしょう。
しかし、町民一人一人が自分の地域に誇りをもっていきいきと暮らすモデルを築くことができれば、それは、きっと日本中から尊敬と羨望のまなざしを受けるに違いありません。
私は改めて、ブータンにそのモデルを見出し、そこから学び実践し、精神的なイニシアティブをとれる町、香美町になるべきだと思います。
今、それに近い町が、島根県の隠岐の島、海士町ではないかと思います。
それほど経済的には突出していない離島になぜあれほどの人が惹きつけられ、また多くの人が注目をするに至っているのか…。
それは、ブータンのように、自分の土地を愛してやまない人たちが大勢いるからでしょう。
香美町もある意味、陸の孤島…。日本中から尊敬されるには十分の条件が整っています。