のお話を直接聞く事ができる機会を得ました。
『里山資本主義』私が読んだ数ある著書の中で、間違いなくトップテンに入る本…。
そんな人のお話を聞けるということで、もう勇んで参加させていただきました。
内容は、まあ里山資本主義に書いてあることと大きくは変わらなかったけれど、印象に残ったことを二つ。
一つは、田舎は確かに高齢化率は高くなっているけれど、実は、今後20年ぐらいたっても、高齢者の絶対数がはそんなに増えないという事実…。
子どもの数は減ってしまうけれど、全体の人口の割合からいうと、高齢者のパーセンテージが増えるので、高齢化率はあがるけれど、老人の数は以前と変わらないということのようです。
むしろ、東京や大阪など、若者が多いと言われているところは、これから急激に老人の絶対数が増えてしまうということ。
この視点はなかなか人口統計でも語られていないところです。
もう一つは、フランスやイタリアと言ったヨーロッパの対日貿易は日本が貿易赤字になっているということです。
日本は、アメリカや中国韓国、アジア諸国に対しては、自動車をはじめ、さまざまな輸出で貿易黒字となっていますが、ヨーロッパの主要国からはむしろ輸入のほうが多いという事実です。
しかもその中身でいうと、フランスやイタリアだとブランド商品も確かに多く輸入していますが、それに劣らずのモノというのが、ワイヤ、パスタなどの加工された食料品だということです。
これもまたあまり世間では語られない事実。
つまり、ヨーロッパ諸国は、先進国といえど、稼ぎまくっているのは、ハイテクではないとういことです。
藻谷さん曰くは、農産物などを6次化して、日本以外の海外にも価値を付加させて売ることが田舎の生きる道だとおっしゃっておられました。
田舎に未来があると断言する根拠を示していただき、多いに勇気と希望が湧いてきました。
やはり足元に、大きな価値がある…そんなすばらしいお話を聞かせていただきました。