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最近、おみなえしは、私にとって少し特別な花になりつつあります。
この花は、お盆の備え花として、ポピュラーな花ですが、実は、ハチ北などの兵庫県北部の山野にけっこう自然に咲いています。
昔の人は、お墓に備える花として、山にでかけておみなえしを摘んでいたそうです。
但馬地方は但馬牛の産地として有名ですが、その理由のひとつは各家に牛が一頭はいて、それを耕運機として、使用していました。
夏になると、山の上のほうに、牛を放牧していて、それが草原の環境を維持していて、そこにこのおみなえしはよく咲いていました。
ハチ高原高丸山を中心として、うすいろひょうもんもどきという絶滅危惧種の蝶が生息しているのですが、このちょうの幼虫は、おみなえしの株しか食べないために、おみなえしが生息する環境を維持しないと、この蝶は絶えてしまうのです。
かつてこのハチ北にもうすいろひょうもんもどきはいたそうなのですが、今はこのハチ北からは姿を消してしまいました。
私たちの自然環境保護活動のひとつとして、このうすいろひょうもんもどきのハチ北への復活をさせようということで、このおみなえしが咲く、草原環境を維持することに取り組んでいます。
今年も、自生しているおみなえしの種子から、苗を育てていて、秋にはその株をハチ北の中に植える計画をしています。
お盆が近づくと、但馬内の畑でも、おみなえしを育てているのをよくみかけます。
そして、またお盆になるとお墓に添えられるのですが、そんなわけでちょっとこのお花は、私にとっては、ちょっと特別な存在なのです。