年頭にあたって、所感をしたいと思います。
この会社、会長が大工としてあゆみがはじまりでした。
その後、建築請負業、土木請負業と事業の幅を広げて、いわゆる総合建設業というのが、今もっとも当社を表すのに適した業態であります。
大工の道からスタートした会長ですが、一生大工という仕事に情熱を傾けることもできたはずなのですが、大工という職種のこだわりよりも地域の発展ということを強く意識していたと言います。
会長が、幼少の頃は、ここ大笹は数ある田舎と同様に、単なる河川の上流部に位置するどんづまりの集落でしかありませんでした。
しかし、兵庫県内にも、あちこちにスキー場ができていく中で、外部資本ではあったにせよスキー場を誘致し、その後、時代の潮流もあったとは思いますが、関西ではナンバーワンと言われるまでのスキー場に発展してきました。
その発展の過程で、建設業が果たす役割は大きいものでした。
リフトや、宿泊施設などのハード面の充実は、スキー場として存在する大前提であり、数多くの宿泊施設や、レストラン、リフト工事、コースの造成工事などなど、その反映を支えるがごとく、工事をさせていただいて、当社の事業を発展させてきたわけです。
そして、現在もそうですが、公共事業にも参入し、村岡町内を中心とした、これまたハードの充実にも貢献してきました。
そういった自分の会社のあゆみを振り返ると、ハードの建設をしてきたというのは、まちをよくしていこうという手段であって、目的ではなかったように思います。
私は、個々数年当社がなんのために存在するのか、そのことをよく考えるわけですが、やはりこの地域に住み暮らす人々の幸せのために、貢献するということが事業の目的だという結論に至りました。
時代は大きく変化していき、まちをよくしていこうという姿のありようは、ハード中心ではなくなってきています。
道路(まだ全面的に課題や、ニーズがクリアーできているわけではありませんが)、学校、下水道、公民館などなど、地域にとって必要とされる箱はほとんど揃っています。それこそ、学校などのように、箱を満たすだけの人いなくなってしまい、統合しなくてはいけないような状況です。
これから、求められるのは、その施設使い、地域の生活の充実のために、有効に活用していくこと、そして、地域ににぎわいや活力がでるような仕組みや、方策、ソフト面を充実させることです。
それこそがいま私たちの企業で取り組んでいかなくてはいけないことだと思います。
西村工務店はこうあらねばならぬということが、唯一あるとすれば、、
『地域をよくしていくために一生懸命に取り組む』
ということです。
そのためには、組織や事業のあり方に固執するのではなく、地域をよくしていくという目的を達成させることをどんどんと実施していくことです。
そして企業である以上、利潤の追求を行っていかなくてはいけませんから、相手が、このサービスであればお金を払ってもいいと思ってもらえるものを産み出していくことです。
ある人は、『お金は、感謝を表現するもの』だと言ったことを思い出します。
こんなことをしてもらって、幸せになったということをお金というもので、相手に表現していただくという感じではないかと思います。
私はこのハチ北、村岡、香美、但馬、兵庫、日本で生まれ育ったことに誇りを感じています。そして、今言ったそれぞれの単位で、大きなポテンシャルを持っています。
そのポテンシャルを引き出し、ぜひこのまちに住む一人ひとりがあーよかったと思えるものにしていくこと、それが私たちのなすべきことです。
自分たちの固定観念をはずし、地域に貢献できる事業を展開していきます。そして、ここに暮らす人々の幸せを創りだしていきます。