実は、いま韓国に来ている。
韓国の牛肉輸入の問題で、市民が大統領に対して、抗議行動をおこしているということがテレビでも報道されている。たまたまソウルで、その光景を目の当たりにすることができた。
若者を中心に多くの市民が集まっていて、それに対して、何百という警官とのにらみあいのような状況になっている。
デモをすることがいいかどうかということはさておき、このように、若者が集まり、国家権力に対して行動する姿が、果たして日本でみることができるかといえば、たぶんないであろう。
きっと、私たちはあまりにも普段のことがあたりまえすぎて、なんの疑問ももたなくなってしまっているような気がする。
そして、たとえ国家であろうともしっかりと対決していく姿勢をみて、そういったエネルギーを私たちは、もてなくなっているのではないかと思うのだ。ある意味平和になれてしまって、自分たち一人ひとりが国をつくっているのだという感覚がとぼしいのかもしれない。
たまたま訪れた外国でこのような光景に出くわせたことで、あらためて日本という国を考えるいい機会になったと思う。