アマチュア野球をめぐる旅。 -12ページ目

アマチュア野球をめぐる旅。

高校野球を中心にアマチュア野球(ときどきプロ野球)の観戦記。

東京六大学野球・最終週、慶応大対早稲田大を観戦に神宮球場に足を運んだ。

早慶戦を残して、慶応大は勝ち点3、早稲田大が勝ち点4を獲得。東京六大学の優勝を懸けた今年の早慶戦。
第1戦は33,000人を神宮球場に集めて、慶応大が2-1で早稲田大を逆転で下して、優勝に王手を掛けている。



ネット裏・2階席最上段から俯瞰図


慶応大は三宮舜(3年・慶応)、早稲田大は竹内諒(2年・松阪)という両サウスポーを先発マウンドに送り出す。

竹内の母校・松阪の帽子、ベースボールシャツを着用した野球部員が一塁側で観戦している姿を見掛けた。
先輩の勇姿、早慶戦の雰囲気を味わいに神宮球場に訪れていたものと推察する。



ネット裏・2階


1回表、早稲田大は一死1・3塁から4番・武藤風行(4年・金沢泉丘)の左前適時打で先制点を挙げる。
5番・茂木栄五郎(3年・桐蔭学園)凡退後、6番・小野田俊介(4年・早稲田実)の左越え三点本塁打で追加点。
参考までに1回裏の慶応大は、早稲田大とは対照的に三者凡退で攻撃を終了している。


2回裏、4番・横尾俊建(3年・日大三)の右前安打、5番・藤本知輝(4年・慶応)の二点本塁打で二点を返す。
1番・佐藤旭(4年・慶応)の左前二点適時打で同点。早稲田大は竹内から吉野和也(2年・日本文理)に継投する。

3番・谷田成吾(3年・慶応)の一塁強襲安打、4番・横尾の中犠飛で更に二点を加えて慶応大は逆転に成功する。



一塁側からのアングル


早稲田大は4回に1番・中村奨吾(4年・天理)、5回は8番・土屋遼太(4年・早稲田実)の適時打で同点に追い付く。
2回終了まで50分。5回終了まで2時間4分を要するスローテンポな中盤までの試合展開。

6回裏、二死走者なしから3番・谷田の左越え本塁打で勝ち越す。谷田のガッツポーズが印象的である。
7回から慶応大は昨日完投している加藤拓也(2年・慶応)に繋ぐ、大学野球らしい継投を選択する。

7回裏、6番・竹内惇(4年・慶応)の左翼線への適時打で一点を加えて、8-6と二点差にリードを広げる。



三塁側からのアングル


加藤は3回46球を投じて、被安打3・奪三振4・四死球0という投球内容で早稲田打線を無失点で凌いでいる。
最後は2・3塁に走者を背負いながら、代打・石井一成(2年・作新学院)を空振り三振に仕留めている。

試合のテンポの遅さに辟易したものの、34,000人が駆け付けた神宮球場の熱気は早慶戦ならではの雰囲気。

6季ぶり34回目の六大学優勝を飾った慶応大は、第63回全日本大学野球選手権大会への出場権を獲得。
神奈川大(神奈川大学野球連盟)対西日本工業大(九州地区大学野球連盟)の勝者との対戦が決まっている。



試合後のスコアボード



試合の詳細はこちらから


「早稲田・有原が4安打完封」(弊ブログ・5月17日付け記事)
http://ameblo.jp/go-baseball-studium/entry-11853088725.html


「慶応大が5連勝」(弊ブログ・5月13日付け記事)
http://ameblo.jp/go-baseball-studium/entry-11847583379.html
日本生命セ・パ交流戦、巨人対北海道日本ハム戦を観戦に東京ドームに足を運んだ。

昨年も同カードを観戦しているが、日本ハムにアマチュア時代から観戦している選手が多いことが理由である。
先発出場した西川遥輝、大谷翔平、中田翔、近藤健介は高校時代の活躍も下級生から記憶している。

「大谷翔平と西川遥輝の今昔写真」(弊ブログ・13年6月10日付け記事)
http://ameblo.jp/go-baseball-studium/entry-11549171960.html



指名打者で出場した大谷翔平


巨人は小山雄輝、日本ハムはメンドーサを先発マウンドに送り出した。

プロ野球らしくないハイテンポの試合展開で進んだゲームは小山の好投に引っ張られた格好である。
小山は7回1/3を投げて、被安打2・四死球1・奪三振7という投球内容で無失点で今季初勝利を飾った。

小山のハイライトは7回表の3番・大谷、4番・中田、5番・ミランダから三者連続三振を奪ったシーンである。
勝負球は落差こそ異なるが、おそらく全てフォークだったように見受けられた。

小山は大府から天理大に進学。同大学から初のプロ指名選手としてドラフト4位で巨人に入団している。
昨季は10試合に登板しながら0勝2敗。2年ぶりの勝利を挙げた今季は今後に大きな飛躍が期待される。



44,699人が駆け付けた東京ドーム


8回裏、一死満塁から三塁走者の坂本勇人は代打・高橋由伸の二ゴロで本塁生還に成功。
前進守備の二塁手・西川遥輝の本塁送球は間に合わないが、捕手から一塁送球で高橋はアウトになっている。

坂本のスタートの素晴らしさは本塁送球後に、打者走者が一塁封殺されていることから推察して頂きたい。
今季の坂本はリーグ2位の11盗塁を記録。走塁面で飛躍的な進化を遂げていることはあまり触れられていない。



試合後のスコアボード
春季関東大会・準々決勝、樹徳(群馬1位)対関東一(東京2位)を観戦に保土ヶ谷球場に足を運んだ。

樹徳はホジャティ博和、関東一は背番号10・阿部武士を先発マウンドに送り出す。

樹徳は前日の2回戦に続きホジャティの連投、関東一は前日に完投したエース・羽毛田晶啓をベンチに置いた。
エースの連投を夏の連戦への試運転、投手陣の経験値を上げると考える両監督の考え方の違いだろうか。

「樹徳が東海大浦安にコールド勝ち」(弊ブログ・5月20日付け記事)
http://ameblo.jp/go-baseball-studium/entry-11849892084.html



先制本塁打の野平大樹


1回表、2番・川岸聖大が四球で出塁。3番・野平大樹の右越え二点本塁打で樹徳が先制点を挙げる。
高々と舞い上がった打球は逆風に負けずに右翼ポール際に着弾する本塁打であった。

1回裏、関東一は1番・オコエ瑠偉が左前安打。2つの四球で満塁とすると5番・池田瞳夢の押し出しで一点を返す。

2回表、6番・山本晴哉の二塁打。7番・佐伯駿介の犠打は三塁側に転がり一塁への悪送球で樹徳が一点を追加。
8番・周藤純の犠打で一死3塁とする。9番・ホジャティのスクイズで4-1と樹徳がリードを広げる。



連投の樹徳・ホジャティ博和


関東一はホジャティと緩急を織り交ぜた投球を前に6・7・8回と三者凡退に終わり、最終回を迎える。

9回裏、関東一は二死走者なしから9番・大内巧の右前安打、1番・オコエの適時二塁打で一点を返す。
2番・篠田泰成の中前適時打で二点、3番・伊藤雅人の適時二塁打で一点を加えて土壇場で同点に追い付く。
センバツ・1回戦でも美里工(沖縄)を相手に、8回裏に一挙四点を挙げて逆転した底力を披露した。



樹徳のベンチ前


今年から延長戦は、一死満塁からタイブレークが導入されている春季関東大会。
ネット前に両校主将・部長と主審が集まり、打順を交換。横浜隼人が素早くグランド整備で試合が再開される。

樹徳は3番・野平を選択、中前二点適時打で勝ち越し。5番・金井聖憲に代えて代打・金井駿介を打席に送る。
金井の打球は三遊間の深めの位置に転がり、遊ゴロを三塁に送球するがセーフ(記録は野選)。

関東一は3番・伊藤を選択、遊ゴロの間に三塁走者が還り一点を返すが、4番・大川公輝の二ゴロで試合終了。
樹徳が8-6で関東一を下して、準決勝進出を決めた。



試合後のスコアボード


樹徳はサヨナラ負けのピンチでも野平が投手、内外野に大きなアクションで声を掛けている姿が印象的である。

今大会の好打で打撃に注目が集まるが、一試合を通じて絶え間なく周囲に気配りしている。
時にはホジャティに投球フォームの指導するアクションも見受けられ、主将として存在感を示している。


「樹徳が22年ぶりの優勝」(弊ブログ・5月8日付け記事)
http://ameblo.jp/go-baseball-studium/entry-11843624922.html


「樹徳・野平大樹の本塁打」(弊ブログ・13年7月22日付け記事)
http://ameblo.jp/go-baseball-studium/entry-11577235307.html