アマチュア野球をめぐる旅。 -13ページ目

アマチュア野球をめぐる旅。

高校野球を中心にアマチュア野球(ときどきプロ野球)の観戦記。

春季関東大会・2回戦、樹徳(群馬1位)対東海大浦安(千葉2位)を観戦に横浜スタジアムに足を運んだ。

樹徳はホジャティ博和、東海大浦安は背番号10・一志亮弥を先発マウンドに送り出す。
一志は右のスリークォーターから130㌔台後半のストレート、スライダー、チェンジアップを投げ込む。

樹徳は群馬県大会1位でシード、東海大浦安は東海大相模とタテジマ対決を制して勝ち上がっての対戦になる。



樹徳・野平大樹は3打数3安打の活躍


2回表、樹徳は5番・金井聖憲が死球。6番・山本晴哉が犠打で送り一死2塁と得点圏に走者を進める。
二死後、8番・周藤純が左前安打。9番・ホジャティの死球で満塁。1番・渡辺裕司の中前二点適時打で先制する。

2番・川岸聖大、3番・野平大樹、4番・鈴木利至規と四者連続適時打で合計六点を奪う先制パンチを浴びせた。
群馬県大会・2回戦から好調を続けている強力打線が、関東に舞台を移しても実力を発揮している。



樹徳の先発・ホジャティ


3回表、7番・佐伯駿介の内野安打、8番・周藤のエンドランが成功して無死1・3塁。9番・ホジャティの四球で満塁。
1番・渡辺の三振後、2番・川岸の犠飛と3番・野平の適時二塁打、4番・鈴木の適時三塁打で十点目を挙げる。

4回表にも9番・ホジャティが右前適時打を放つなど攻撃を緩めず12安打で11点を奪い、5回コールド勝ち。
前橋育英、健大高崎、桐生第一など甲子園で活躍した強豪校を一挙に倒した実力がフロックでないことを証明。

「樹徳が22年ぶりの優勝」(弊ブログ・5月8日付け記事)
http://ameblo.jp/go-baseball-studium/entry-11843624922.html



4番・鈴木利至規は手袋や保護用具なし


遊撃手で主将を務める野平は3打数3安打2打点(1四球)という打撃内容で、コールド勝ちに大きく貢献。
遊撃と左翼の中間地点に上がった難しい飛球、人工芝で跳ねたバウンドにも軽快に対応する守備も見逃せない。

ホジャティは4回を投げて被安打1・四死球1という投球内容。最終回は背番号15・清水蓮が締め括っている。



試合後のスコアボード


JR桐生駅を挟んで徒歩15分程の樹徳と桐生第一、両毛線で30分ほどの距離にある佐野日大も準々決勝に進出。
ちなみに、昨年秋は桐生市と隣接する栃木県足利市に校舎のある白鴎大足利が関東大会を制している。


「樹徳、桐生第一が関東大会出場」(弊ブログ・5月7日付け記事)
http://ameblo.jp/go-baseball-studium/entry-11839334814.html

「樹徳が前橋育英に圧勝」(弊ブログ・4月16日付け記事)
http://ameblo.jp/go-baseball-studium/entry-11823415573.html
春季関東大会・2回戦、霞ヶ浦(茨城2位)対横浜(神奈川1位)を観戦に横浜スタジアムに足を運んだ。

霞ヶ浦は上野拓真、横浜は伊藤将司と両校ともにエースナンバーを背負った左腕を先発マウンドに送り出す。
神奈川県大会ではエースナンバーを不在にしていた横浜は伝統ある背番号を伊藤に託した。

「横浜は背番号1が不在」(弊ブログ・4月23日付け記事)
http://ameblo.jp/go-baseball-studium/entry-11828991675.html



霞ヶ浦の先発・上野拓真


霞ヶ浦は1回表、伊藤の不安定な制球から労せず押し出しで先制する。
1回裏、横浜は1番・浅間大基の左越え二塁打。2番・根本耕太の犠打。3番・川口凌の適時打で同点に追い付く。
3回裏には二死満塁から5番・渡辺佳明の中前適時打で勝ち越しに成功する。

不安定な制球から立ち直った伊藤は2回から4回までは三者凡退に抑え込むが、5回に突如制球を乱す。
3つの四球で二死満塁とすると、4番・平瀬翔梧が四球を与え、押し出しで同点にされる。
横浜は適時打で二点、霞ヶ浦は押し出しで二点。同点で中盤を迎えるが、得点シーンは正反対である。



大乱調の横浜・伊藤将司


5回までに伊藤は投球数96、被安打1・四球7という投球内容。押し出し以外のイニングは三者凡退の投球。
伊藤に関しては技術面より精神面に課題を抱えていると考察するのが妥当ではないだろうか。


7回表、霞ヶ浦の2番・根本将汰に右前安打を浴びて伊藤は降板。2本目の被安打をきっかけに降板する。
ちなみに伊藤の四死球は9個を数えている。押し出しのイニングだけで投球数は62球という非常事態。

代わった小田隼右も制球が乱れて連続四球で勝ち越しを許す。さらに二本の適時打を浴びて降板。
霞ヶ浦は3番手・春日井静斗から1番・戸部将稀、2番・根本の連続適時打で合計七点を挙げる攻撃。



浅間は3打数1安打


霞ヶ浦の上野は130㌔前後のストレート、カーブ、スクリュー?を操り被安打5・奪三振4・四死球3で完投。
165cm前後と小柄ながらテンポのいい投球と、気持ちの入った表情が印象に残る投手らしい投手である。

冴えない表情を浮かべる横浜の各投手と、充実した上野の表情が織り成すコントラストが非常に印象的である。



ベンチに引き返す横浜・渡辺監督



44年ぶりの公式戦コールド負け


横浜は公式戦では1970年夏の神奈川大会・2回戦で神奈川工に2-12と敗れて以来44年ぶりのコールドで敗戦。
コールド負けという結果より不甲斐ない試合内容からスタンドからは溜め息や諦めの声が漏れていた。

開催地・神奈川から4校が出場している関東大会。横浜・慶応・東海大相模と3/4校が初戦で姿を消している。
「神奈川を制すものは全国を制す」という格言は、今年に限っては信憑性の欠けるものになっている。

渡辺・小倉体制の集大成とされ、素質ある選手の揃った現3年生世代。最後の夏に本領発揮を期待したい。
なお、小倉清一郎コーチは8月31日付けで退任すると本日発表されている。

詳細はカナコロの記事参照 横浜高校野球部の小倉コーチ、今夏で退任


「横浜高校硬式野球部壮行会」(弊ブログ・3月18日付け記事)
http://ameblo.jp/go-baseball-studium/entry-11792707317.html
東京六大学野球・第6週、早稲田大対明治大を観戦に神宮球場に足を運んだ。

東京地方は朝から快晴の天気。気温25℃前後で推移、湿度40%と絶好の野球観戦日和にめぐまれた。
昨年は東京六大学・春夏連覇を達成した明治大と、昨年の春4位・秋3位から捲土重来を期す早稲田大との対戦。

「明治大が春秋連覇」(弊ブログ・13年10月29日付け記事)
http://ameblo.jp/go-baseball-studium/entry-11653191075.html



有原航平は4安打完封


早稲田大はドラ1候補・有原航平(4年・広陵)、明治大は柳裕也(2年・横浜)を先発マウンドに送り出す。

明治大は今季1回戦全てに先発してきた山﨑福也(4年・日大三)を初回からブルペンに待機させた。
今季4勝0敗と好調の有原との投げ合いによる山﨑の消耗を回避して、3回戦まで見越した作戦だろうか。
ネット裏には有原目当てのスカウトと思われるスコアブック、スピードガンを構えた外国人を数名見掛けた。



明治の先発・柳裕也


有原は最速153㌔のストレートを計測。最速以外にも150㌔台、140㌔台後半は常時計測される投球内容。
中盤以降は130㌔台のスライダーの数を増やして投球に奥行きを加える配球にも一皮向けた印象である。

柳は130㌔台後半から140㌔前半のストレート、100㌔台のスローカーブで緩急を付けた投球内容。
スローカーブ直後のストレートでも制球が乱れない点は特筆すべきリストコントロールである。
高校時代から得意にしていた組み立てであるが、スローカーブ・ストレートとも威力が増した印象である。

両校ともに一回ずつ三塁まで走者を進めるが、有原・柳の投手戦は5回表裏終了まで無得点で進む。

「東海大相模、春夏連覇ならず」(弊ブログ・11年7月23日付け記事)
http://ameblo.jp/go-baseball-studium/entry-10962704122.html



明治・高山は無安打


6回表、一死から4番・武藤風行(4年・金沢泉丘)が内野安打で出塁。更に二盗を決めて得点圏に進む。
5番・茂木栄五郎(3年・桐蔭学園)が右越え二点本塁打を放ち、早稲田大が先制点を挙げる。

初回は中澤彰太(2年・静岡)、2回は茂木と出塁する度に盗塁で明治大バッテリーを揺さぶり続けていた。
中澤は失敗したが、茂木はスローカーブの間隙を突いて二盗に成功している。
柳を打ちあぐねた序盤から明治大バッテリーに機動力でプレッシャーを掛け続けた積み重ねが報われた。



早稲田・武藤は3安打


有原は122球を投げて被安打4・奪三振7という投球内容。無四球完封で今季4勝目(0敗)を挙げた。
打撃成績でベスト10に連ねる3番・高山俊(3年・日大三)、4番・植田弘樹(4年・関西)の出塁も許さなかった。

試合の詳細はこちらから


「早稲田が法政に逆転勝利」(弊ブログ・4月15日付け記事)
http://ameblo.jp/go-baseball-studium/entry-11823410658.html