イースタン・リーグ開幕 | アマチュア野球をめぐる旅。

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高校野球を中心にアマチュア野球(ときどきプロ野球)の観戦記。

イースタン・リーグ、横浜ベイスターズ対埼玉西武ライオンズ戦を観戦に横須賀スタジアムに足を運んだ。
前日行われた開幕戦に横浜は一軍の先発メンバーを揃えて出場したが、5-13と惨敗している。


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横須賀スタジムのお客さんの入りはこんな具合です


この日も東日本大震災の影響で西武ドーム、東京ドームで予定していたオープン戦が中止。
東京電力管内での節電が急務な現在、当然といえば当然である。

関東で観られる唯一のプロ野球、また前日同様に横浜ベイスターズの一軍メンバーの出場を期待して、
横須賀スタジアムへと向かった。


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四番村田には大きな声援が送られていた


スターティングメンバーが発表されるが、節電対策という観点から選手名の電光掲示は割愛。
表示があるのはイニングスコアとヒット・エラー、更には打者が何番なのかを知らせるランプ。
そして、横浜は前日同様、一軍の開幕試合を想起させるような豪華な先発陣。

一番・渡辺直人(セカンド)
二番・石川雄洋(ショート)
三番・金城龍彦(レフト)
四番・村田修一(サード)
五番・吉村裕基(ライト)
六番・一輝(指名打者)
七番・森本稀哲(センター)
八番・筒合嘉智(ファースト)
九番・武山真吾(キャッチャー)
ピッチャー・大家友和

しかし、試合はこの日も序盤から西武が主導権を握る。
初回、先頭・浅村栄斗が中前安打で出塁すると熊代聖人が犠打で得点圏へ進塁。
四番・後藤武敏が左翼線への適時二塁打で西武が先制点を挙げる。

熱心なベイスターズファンに陣取られたスタンドからは溜め息混じりに苦笑が聞かれた。
若手主体の西武に対して一軍の主力で固められた布陣に不甲斐なさを感じるのも無理はない。
結局、試合は4-2で西武が11回まで及んだ延長戦を制した。

試合の詳細はこちらから

試合は終始、若手主体の西武が押し気味に試合を進めていた。
西武内野陣の一角に食い込む事が期待されている三年目の浅村栄斗の存在感は際立っていた。


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高校時代とはフォームが変わった浅村


オープン戦での打撃成績ではチーム三冠。
渡辺監督からは「今の状態で行ってくれたらどこかで使うでしょ」と、開幕スタメンを示唆されている。
本来は遊撃手であるが、二塁手もこなす器用さを持ち合わせる。
一塁手で出場しているのは一軍での出場を見越しての起用ではないだろうか。
08年夏の甲子園、大阪桐蔭優勝を長打単打、攻守に好走塁と大車輪の活躍で支えた。



大阪桐蔭時代は左足を大きく上げてタイミングを取っていたが、現在はすり足に打法変えている。
このあたりはムービングボールへの対応と確実性を上げる為の前向きな試みと考えられる。

西武内野陣は中島裕之、片岡易之、中村剛也までは盤石の布陣。
三塁手での起用、または中村を一塁にコンバートしての起用が濃厚ではないだろうか。
一軍で使えば結果がついて来るだけの実力を備えている。


昨年、新人ながらイースタン本塁打王を獲得した筒合嘉智には大きな声援が送られていた。
今日の打撃を見る限り、残念ながら一軍で安定した打撃が出来る様には映らなかった。


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筒合は5打数1安打(2三振)


高校時代から見られた悪癖であるが、振り出しと同時に投手側に重心が移動する。
上体で発動する力をバットに乗せようとする意識が強く、長距離打者に見られがちな傾向である。
予想通りの投球を迎え撃つ分には大きな問題にはならないが、予見していないボールには脆い。

二軍での結果にとらわれず一軍での活躍を見越した打撃フォームの改造が求められているように見えた。


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節電のため選手名などの表示の無い電光掲示板



為末大がブログで【アスリートへ】と題して震災以降のスポーツのあり方を述べているので紹介したい。
http://tamesue.cocolog-nifty.com/samurai/2011/03/post-258c.html