二冠王の飛距離を出すポイント | アマチュア野球をめぐる旅。

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高校野球を中心にアマチュア野球(ときどきプロ野球)の観戦記。

パ・リーグ二冠王の中村剛也(西武ライオンズ)が述べていた飛距離を出す要点をまとめてみた。

①構えてから振り出すまでは肩の力を極力抜いた状態を保つ
②インパクトの瞬間に力を最大限押し込むイメージ
※①と②の意図するのはフォロースルーを大きくしてボールを押し込む事だと思う。
③レベルスイングを心掛け、スイングの軌道よりやや上方に角度をつけるライナーを打つ
※アッパースイングは厳禁と何度か繰り返していたのが印象である


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③は指導者にはボールの中心より下方部を打ち抜く事を意図していると説明している場面もあった。
軟式ではボールが潰れてポップフライになりがちだが、硬式で飛距離を出すには必須技術である。

軟式と硬式、ボールが異なるだけで飛距離を生み出す打撃技術は大きく異なる。
軟式で飛距離を出す場合、前で大きく捌き、ボールをバットに乗せるイメージである。

中村も軟式の場合(また学童レベル)では腕が伸び切った状態で捕らえない限り、飛距離を出すのは難しいのではないかと述べていた。
学童レベルの軟式野球では、引っ張る事でしか打球は飛距離が出づらいと結論づけられる。


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埼玉栄時代、86本のホームランを放った大島裕行


中村は日常の素振りの重要性も指導者に説いていた。
スイングに必要な筋力はバットを振る事でしか身に付けられないと述べいてた。
現役時代、秋山幸二(ソフトバンク監督)も同様の持論を展開していた。

ちなみに、中村は子どもの頃から最低でも一日500本のスイングを繰り返していたという。
子ども達から「えー!」という驚きが上がると、一気に500本をこなす必要はないと答えていた。

たとえば、朝100本・放課後150本・塾帰りに150本のように合計で一日の目標設定すべきだと。

また、数をこなしつつ明確なイメージを持ちながらスイングしないと意味が無いと説明していた。
たとえば、「内角の速球を引っ張る」、「内角を待ちながら外角に来たボールを逆方向に打ち返す」のように。

要するにスイングする為の素振りではなく、投手のいきたボールを打つ為の素振りを心掛けるという事である。

最後に、打撃で調子が悪い時は、練習を一切止めると答えていた。
調子が悪い時は本人が把握出来ない程様々なポイントがズレている。
その状態で練習をしてもイメージが悪くなるだけだと練習をしない意図を説明していた。
同様の事をサッカーのフリーキックの練習のポイントとしてジーコやジダンが述べていた。
参考になれば幸いである。