宮城県の仙台市で開催されている、第9回仙台国際音楽コンクールのピアノ部門(公式サイトはこちら)。
6月26日は、ファイナルの第1日。
ネット配信を聴いた(こちらのサイト)。
ちなみに、第9回仙台国際音楽コンクールについてのこれまでの記事はこちら。
なお、以下の協奏曲は高関健指揮、仙台フィルハーモニー管弦楽団との共演である。
第1日 6月26日(木)
20 アレクサンドル・クリチコ Aleksandr KLIUCHKO (ロシア 2000年生まれ)
モーツァルト:ピアノ協奏曲 ハ長調 K467
ピアノはヤマハ。
セミファイナル同様、分厚い音によるモーツァルトで、オーケストラに埋もれずしっかり聴こえる。
分厚いといっても、ペダルが薄めにしてある分、音は歯切れよくて重くなりすぎず、ちゃんとモーツァルトになっている。
高評価を受けそう。
10 ユリアン・ガスト Julian GAST (ドイツ 1999年生まれ)
モーツァルト:ピアノ協奏曲 ニ短調 K466
ピアノはヤマハ。
こちらもセミファイナル同様、本場の感性というべきか、独墺系の典雅な音色や様式がモーツァルトにふさわしい。
ただ、技巧面では弱さがあり、特に終楽章ではミスやズレがどうしても目立つ。
36 島多 璃音 SHIMATA Riito (日本 2001年生まれ)
リスト:ピアノ協奏曲 第1番 変ホ長調 S124
ピアノはスタインウェイ。
冒頭からリストにふさわしい、充実した強音が鳴っている。
明るくロマンティックな音楽性も、この曲にぴったり。
全体的にアグレッシブというよりはやや控えめなテンポ設定だが、そのぶん目立った綻びなくまとまっており、またここぞというところの加速もちゃんとあって(第1楽章のpoco a poco stringendoの両手アルペッジョや終楽章コーダなど)、ヴィルトゥオーゾらしいツボを押さえている。
ミスもないではないが、これだけ弾ければ大したもの。
42 エリザヴェータ・ウクラインスカヤ Elizaveta UKRAINSKAIA (ロシア 1996年生まれ)
チャイコフスキー:ピアノ協奏曲 第1番 変ロ短調 op.23
ピアノはカワイ。
ロシアらしい美音が曲にふさわしく、さすがはお国もの。
先ほどの島多璃音に比べるとパワーは少し弱く、ややモーツァルト風の趣のあるチャイコフスキーだが、これはこれで悪くない(終楽章のエピソード主題直前の繰り返す音階上行音型など、モーツァルトらしい軽やかな装いを見せる)。
そんなわけで、ファイナル第1日の4人の演奏を気に入った順に並べると
36 島多 璃音 SHIMATA Riito (日本 2001年生まれ)
20 アレクサンドル・クリチコ Aleksandr KLIUCHKO (ロシア 2000年生まれ)
42 エリザヴェータ・ウクラインスカヤ Elizaveta UKRAINSKAIA (ロシア 1996年生まれ)
10 ユリアン・ガスト Julian GAST (ドイツ 1999年生まれ)
といったところか。
まだ初日なので何とも言えないが、島多璃音は優勝圏内の演奏だったのではないだろうか。
次回(6月27日)はファイナルの第2日。
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