2023年ブゾーニ国際ピアノコンクール 室内楽ファイナル 第1日 | 音と言葉と音楽家  ~クラシック音楽コンサート鑑賞記 in 関西~

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クラシック音楽の鑑賞日記や雑記です。
“たまにしか書かないけど日記”というタイトルでしたが、最近毎日のように書いているので変更しました。
敬愛する音楽評論家ロベルト・シューマン、ヴィルヘルム・フルトヴェングラー、吉田秀和の著作や翻訳に因んで名付けています。

イタリアのボルツァーノで開催されている、2023年ブゾーニ国際ピアノコンクール(公式サイトはこちら)。

8月29日は、室内楽ファイナルの第1日。

ネット配信を聴いた(こちらのサイト)。

ちなみに、2023年ブゾーニ国際ピアノコンクールについてのこれまでの記事はこちら。

 

2021年ブゾーニ国際ピアノコンクールが終わって

2022/2023年ブゾーニ国際ピアノコンクール 予選通過者一覧

セミファイナル 第1日

セミファイナル 第2日

セミファイナル 第3日

ソロファイナル 第1日

ソロファイナル 第2日

 

 

 

 

 

以下、使用されたピアノはいずれもスタインウェイ/Passadoriである。

また、以下の室内楽はイシドア四重奏団との共演である。

 

 

 

 

 

22. Anthony RATINOV (birth: 1997, South Bend)

 

S. Rachmaninov: from Études Tableaux, op. 39: n. 9

F. Chopin: Sonata n. 3, op. 58

 

これは残念ながら聴き逃してしまった。

室内楽ファイナル以降はアーカイブ配信はないようで、計3回の配信を逃すともう聴けなさそう。

→ と思いきや、アーカイブがアップロードされていました、失礼しました。

ショパンでもソナタはソナタ、感情を込めすぎず古典的に、といったスタンスの演奏。

同じスタンスのグレン・グールドの演奏はエキセントリックだが、彼の場合は自然で朗らか、技術的にも無理なく弾けている。

 

 

27. Zitong WANG (birth: 1999, Honhot)

 

A. Dvořak: Piano Quintet n. 2, op. 81

 

彼女の個性のよく出た、ロマン的な演奏。

物理的な音の大きさとしては小さいほうだが、音楽表現によって存在感を出すことができている。

 

 

22. Anthony RATINOV (birth: 1997, South Bend)

 

C. Franck: Piano Quintet in F minor

 

彼の軽めのタッチ、自然な歌わせ方は、室内楽向き。

激しい自己主張はせず、弦楽を立てながらも、自身の味わいもやんわりと出せており、常設アンサンブルのような良さがある。

 

 

27. Zitong WANG (birth: 1999, Honhot)

 

F. Liszt: Sonata in h-Moll, S. 178

 

悪くない演奏ではあるのだが、迫力面の不足は否めない。

ソロファイナルでのヤナーチェクやモーツァルトの名演に比べると、彼女の持ち味を発揮しやすい選曲とは言い難いか。

 

 

 

 

 

そんなわけで、第1日の演奏者のうち、私がグランドファイナルに進んでほしいと思うのは

 

22. Anthony RATINOV (birth: 1997, South Bend)

27. Zitong WANG (birth: 1999, Honhot)

 

あたりである。

Zitong WANG、グランドファイナルでの演奏もぜひ聴きたいのだが、今度こそ厳しいかもしれない。

 

 

次回(8月30日)は室内楽ファイナルの第2日。

 

 


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