ドラマ「unknown」
【放送日】
2023年4月18日(火)~6月13日(火) (全9話)
【番組概要】
高畑充希×田中圭
あなたは大切な人のすべてを本当に知っていますか―?
結婚を誓い合った週刊誌記者の≪闇原こころ≫と交番警察官≪朝田虎松≫は、決して誰にも言えない秘密があった。
やがて2人は、凄惨な連続殺人事件に巻き込まれゆく―。
秘密(unknown)を抱えた男女の“究極の愛”を描く、衝撃のラブサスペンス開幕。
【スタッフ】
脚本:徳尾浩司
音楽:河野伸
ゼネラルプロデューサー:大江達樹(テレビ朝日)
プロデューサー:貴島彩理(テレビ朝日)、岡美鶴(アズバーズ)
監督:瑠東東一郎、金井紘
制作協力:アズバーズ
制作著作:テレビ朝日
【キャスト】
闇原こころ:高畑充希
朝田虎松:田中圭
加賀美圭介:町田啓太
世々塚幸雄:小手伸也
五十嵐まつり:ファーストサマーウイカ
闇原漣:井上祐貴
五十嵐大五郎:曽田陵介
庭月聖夜:長田成哉
一条彪牙:井浦新
暁凛:MEGUMI
南十字初:新納慎也
曽我眞一:石川禅
庭月源治:酒向芳
今福梅:木野花
闇原伊織:麻生久美子
闇原海造:吉田鋼太郎
好きな俳優、高畑充希さんが出演するドラマ「unknown」全9話を観ました。
高畑充希さん演じる吸血鬼の闇原こころと、田中圭さん演じる人間の朝田虎松、結婚したばかりのこの夫婦が、連続殺人事件に巻き込まれていくというストーリーです。
サスペンスとラブとコメディが1:1:1と等配分されたようなドラマで、とりとめがないといえばその通りですが、そのぶん色々な要素があって、飽きずに楽しく観ることができました(以下、少しだけネタバレあります)。
ところで、サスペンスにしてもラブにしてもコメディにしても、吸血鬼の設定がなくても構成できそうですが、そもそもなぜ吸血鬼の設定にしたのでしょうか。
吸血鬼とは、何なのでしょうか。
分かりませんが、おそらくこのドラマの“真のテーマ”に関わってきそうです。
このドラマの真のテーマは、いったい何か。
それは、奇しくも最近観た映画「怪物」(その記事はこちら)や、「リトル・マーメイド」(その記事はこちら)と同一だろうと思いました。
怪物=人魚=吸血鬼、です。
吸血鬼とは何か、というのは、怪物だーれだ、と同じなのです。
つまりは、吸血鬼とは、多様性ということです。
多様性には、人種、国籍、性別、宗教、思想、病気、家族、性格、趣味、価値観など、様々なものがあります。
吸血鬼とは、これらの暗喩なのでしょう。
私も、分かり合えない人を、何か別の生き物であるかのように感じてしまうことが、あるいは逆に人からそう感じられてしまうことが、これまでにありました。
第5話での、こころのお父さんの台詞。
「人間は、自分の理解を超えた悲劇に直面したとき、何か悪者を仕立て上げてそいつのせいにしないと気が済まない。今回それが、我々吸血鬼だったというわけだ。我々のような未知の存在を標的にしてにわか正義を振りかざし、ここぞとばかりに徹底的に叩きのめす」
あるいは、最終話での、こころの台詞。
「長い間かけて、お互いのことゆっくり知っていくのが、愛するってことなのかな」
こういったことが、おそらく真のテーマなのでしょう。
このドラマは、そういったテーマを前面に押し出しているわけではなく、あくまでサスペンスとラブとコメディがメインです。
それに、ストーリーの組み立ての巧さでは「怪物」に、ストーリーのシンプルな力では「リトル・マーメイド」に敵わないところがあります。
これらの映画のように、今後語り継がれていくということは、きっとあまりないのでしょう。
それでも、このドラマの言いたかったことの大きさや重要性は、これらの映画に引けを取らないように思いました。
最後に、主演の高畑充希さんの演技について、共演のMEGUMIさんのコメントを引用したいと思います。
「高畑さんは、以前舞台を拝見して、天才だっ!と感激していましたので、ご一緒出来るのを楽しみにしていました。ご一緒してみたら、やはり天才でした」
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