大阪フィルハーモニー交響楽団 第547回定期 尾高忠明 バルトーク 管弦楽のための協奏曲 ほか | 音と言葉と音楽家  ~クラシック音楽コンサート鑑賞記 in 関西~

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クラシック音楽の鑑賞日記や雑記です。
“たまにしか書かないけど日記”というタイトルでしたが、最近毎日のように書いているので変更しました。
敬愛する音楽評論家ロベルト・シューマン、ヴィルヘルム・フルトヴェングラー、吉田秀和の著作や翻訳に因んで名付けています。

大阪フィルハーモニー交響楽団

第547回定期演奏会

 

【日時】

2021年4月24日(土) 開演 15:00

 

【会場】

フェスティバルホール (大阪)

 

【演奏】

指揮:尾高忠明

独唱:並河寿美、清水華澄、吉田浩之、加藤宏隆

合唱:大阪フィルハーモニー合唱団(合唱指揮:福島章恭)

管弦楽:大阪フィルハーモニー交響楽団

(コンサートマスター:崔文洙)

 

【プログラム】

吉松隆:朱鷺に寄せる哀歌 op.12

モーツァルト:ミサ曲 ハ長調 K.317 「戴冠式ミサ」

バルトーク:管弦楽のための協奏曲

 

 

 

 

 

大フィルの定期演奏会を聴きに行った。

指揮は、音楽監督を務める尾高忠明が担当。

吉松隆にモーツァルトにバルトーク、それもモーツァルトは「戴冠式ミサ」という、なかなかに凝ったプログラムである。

 

 

 

 

 

最初の曲は、吉松隆の「朱鷺に寄せる哀歌」。

この曲で私の好きな録音は

 

●沼尻竜典 指揮 都響 2000年7月25-27日セッション盤(NMLApple MusicCDYouTube

 

あたりである。

今回の尾高忠明&大フィルの演奏は、上の盤のような透明度の高い美しさはなかったけれど、そのぶん表現がほのかにロマン的で、もしかすると吉松隆本人の意図にはより近かったかもしれない。

 

 

 

 

 

次の曲は、モーツァルトの「戴冠式ミサ」。

この曲で私の好きな録音は

 

●ピノック指揮 イングリッシュ・コンサート 1993年9月セッション盤(NMLApple MusicCDYouTube

 

あたりである。

この盤はピノックの指揮も悪くないが、何と言ってもソプラノのバーバラ・ボニーの清澄な歌声がこの上ない魅力である。

今回の尾高忠明&大フィルの演奏は、そのような特別なワンポイントがあったわけではなかったが、全体的にクセがなくまとまりが良かった。

それに、フェイスマスク等を用い完全防備で臨む合唱団からは相当な苦労が窺われ、生で合唱が聴けるだけでありがたく思う。

 

 

 

 

 

休憩をはさんで、最後の曲はバルトークの「管弦楽のための協奏曲」。

この曲で私の好きな録音は

 

●ライナー指揮 シカゴ響 1955年10月22日セッション盤(Apple MusicCD

●ネゼ=セガン指揮 ロッテルダム・フィル 2011年6月15日ロッテルダムライヴ盤(NMLApple MusicCDYouTube

●フルシャ指揮 ベルリン放送響 2017年6月15-17日セッション盤(NMLApple MusicCDYouTube

 

あたりである。

ベートーヴェンのように英雄的な演奏のライナー、色彩的で生き生きとしたネゼ=セガン(その記事はこちら)、柔らかな空気感をもつフルシャ(その記事はこちら)。

 

 

今回の尾高忠明&大フィルは、これらに並ぶとまでは言わないにしても、かなり迫る演奏だった。

上の3盤の中ではライナーに近い、分厚い音で雄渾に攻めるベートーヴェン風のアプローチ。

とはいえライナーほど情け容赦ない進軍ではなく、もう少し優しく親しみやすい。

第1楽章展開部終盤の全金管による畳みかけなどは、ライナー盤の怒涛の迫力に比べると物足りないけれど(ライナーのもと全盛期を迎えたシカゴ響と比べるのは酷かもしれない)、終楽章のここぞというところでの加速などは、むしろライナー盤以上にスリリング。

第4楽章の中間部も、尾高忠明らしく適度に抒情的。

全体に、彼の持ち味がかなりよく出た演奏であったように思う。

 

 

「管弦楽のための協奏曲」というだけあって、各楽器がソリスティックに活躍するこの曲。

とりわけうまいフルートの田中玲奈はもちろんのこと、他楽器の奏者たちも皆おしなべて健闘していた。

それでも終演後に尾高忠明がまず起立させて称えたのは田中玲奈で、彼女はやはり高く評価されているのかと嬉しく感じた(このあと管楽器奏者全員立たせていたので、単なるルーティーンの順番かもしれないが)。

 

 

 

(画像はこちらのページよりお借りしました)

 

 


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