今回は演奏会の感想でなく、別の話題を。
好きなピアニスト、小林愛実の新譜映像、と言っていいかどうか分からないが、Vimeoで購入可能な有料演奏動画が発売された(動画)。
詳細はこちら。
原田幸一郎プロデュース vol.6 上野通明 cello 小林愛実 piano 前田妃奈 violin
Save The Young Artistsよりエピソード 6 / 18
各人が国内外の数々のコンクールで優勝・入賞し、クラシック音楽シーンを彩る活躍をしている若手アーティスト達。ベートーヴェンのチェロ・ソナタ第3番、メンデルスゾーンのピアノ三重奏曲第1番を収録。(約55分)
The 3 young artists who have won prizes in local and international competitions and are playing an active role in coloring the classical music scene. They performed Beethoven's Cello Sonata No. 3 and Mendelssohn's Piano Trio No. 1. (approx. 55 mins)
以上、Vimeoのサイトより引用した(引用元のページはこちら)。
ベートーヴェンのチェロ・ソナタ第3番で私の好きな録音は
●ロストロポーヴィチ(Vc) リヒテル(Pf) 1961年7月セッション盤(NML/Apple Music/CD)
●ケラス(Vc) アレクサンドル・メルニコフ(Pf) 2013年10,12月セッション盤(NML/Apple Music/CD)
あたりだが、今回の小林愛実の演奏は、リヒテルやメルニコフのパワフルでスケールの大きい演奏とは違った、甘美な味を持つ。
ベートーヴェンらしい演奏かといわれると少し違うのだが、それなのに聴き入ってしまわずにいられない。
カザルス・トリオの古い録音で、ベートーヴェンの「大公」トリオを弾くコルトーのピアノ、あの美しさに魅せられたことがある方なら、お分かりいただけるのではないかと思う。
上野通明のチェロも誠実さがあって良い。
メンデルスゾーンのピアノ三重奏曲第1番の録音では、私は
●J.フィッシャー(Vn) ミュラー=ショット(Vc) ギラード(Pf) 2006年2月14-16日セッション盤(NML/Apple Music/CD)
が格段に好きなのだが、今回の小林愛実の演奏はやはり大変にロマンティックで、ピアノだけでみるとギラードよりも魅力的。
弦はフィッシャーがうますぎるのでどうしても分が悪いが、2人ともがんばっている。
以前の記事で(その記事はこちら)、勝手ながら日本人ピアニストによるこの曲の三大演奏を挙げたけれど(松本和将ら、江尻南美ら、桑原志織ら)、今後は小林愛実らの演奏も加えて四大演奏としたい。
ところで、今回の演奏動画は500円なのだが、原田幸一郎プロデュースの動画シリーズ全18タイトルを一括で購入すると2,500円となっている(2021年5月15日までの期間限定)。
限定ものに弱い私は、つい一括購入してしまった。
それでも、今回の小林愛実のものだけで元が取れたように思う。
詳細はこちら。 → 全18タイトル一覧
なお、小林愛実のこれまでのCDについての記事はこちら。
(小林愛実の新譜 ショパン ピアノ・ソナタ第2番 リスト 巡礼の年 第2年「イタリア」より)
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