(藤田真央の新譜映像 ラヴェル ラ・ヴァルス) | 音と言葉と音楽家  ~クラシック音楽コンサート鑑賞記 in 関西~

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クラシック音楽の鑑賞日記や雑記です。
“たまにしか書かないけど日記”というタイトルでしたが、最近毎日のように書いているので変更しました。
敬愛する音楽評論家ロベルト・シューマン、ヴィルヘルム・フルトヴェングラー、吉田秀和の著作や翻訳に因んで名付けています。

今回は演奏会の感想でなく、別の話題を。

好きなピアニスト、藤田真央の有料オンライン配信用の録音(その記事はこちら)からの一曲、ラヴェルの「ラ・ヴァルス」の演奏映像がこのたびドイツ・グラモフォンから正式にリリースされた(Apple Music)。

詳細はこちら。

 

 

 

 

 

 

Musical Moments with Mao Fujita - Ravel: La Valse

03/19/2021

“Musical moments” can be moments of memories or reflection, a retrospect of the past or an anticipation of the future, that are enriched by hearing or thinking of a special piece of music in that same moment. Further artists in the series include Daniel Barenboim, Yuja Wang, Nadine Sierra, Avi Avital and Albrecht Mayer just to name a few.

At 22, pianist Mao Fujita draws rave reviews and great expectations from the most seasoned pundits. Listening to his interpretation of Maurice Ravel’La Valse you hear why – complex and at times tumultuous, Fujita guides the listener through Ravel’s impressionistic deconstruction of the Viennese waltz with superior confidence, his firm eyes always on the underlying dance melody.

 

 

 

 

 

以上、ドイツ・グラモフォンのサイトより引用した(引用元のページはこちら)。

 

 

藤田真央の弾くラ・ヴァルスというと、昨年の東京公演のオンライン配信でも印象深かった(その記事はこちら)。

そのとき、私はこの曲において好きな録音である、

 

●チョ・ソンジン(Pf) 2012年8月8日ドゥシニキ=ズドゥルイライヴ(音源

●EunSeong Kim(Pf) 2015年7月JoongAngコンクールライヴ(動画

●マイボローダ(Pf) 2015年11月25日浜コンライヴ盤(CD)

●プーン(Pf) 2017年4月27日ルービンシュタインコンクールライヴ(動画

 

のうち、チョ・ソンジンの演奏が藤田真央に比較的近いと書いた。

確かにそうなのだが、それでもやっぱり違いはあって、きわめて洒脱で大人びたチョ・ソンジンに比べると、藤田真央はどこか素直というか、めいっぱい弾いている感じを受ける。

テンポのタメ方もクライマックスの盛り上げ方も、相当な迫力なのだが、すごく贅沢なことを言うと、少し背伸びしているとまでは言わないにしても、舞踏会のワルツの雰囲気はあまり出ていない気がする。

それでも、緻密に練られたこだわりの演奏で、いつもながら完成度の高さは世界でも有数のレベルだし、またそんなふうに力いっぱい曲に当たっているひたむきさが魅力でもある。

音質が良いのも嬉しいところ。

 

 

 

 

 

 

 

なお、藤田真央のこれまでのCDについての記事はこちら。

 

藤田真央の新譜 パデレフスキ ピアノ作品集

藤田真央の新譜 映画「蜜蜂と遠雷」 藤田真央 plays 風間塵

藤田真央の新譜 ショパン 即興曲&スケルツォ全集

 

 


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