今回は演奏会の感想でなく、別の話題を。
好きなピアニスト、クレア・フアンチ(Claire Huangci)の新譜について、昨日の記事に書いた(その記事はこちら)。
その彼女の新しい演奏動画がアップされた。
動画はこちら。
Claire Huangci - piano
Alexei Volodin - piano
Mozart: Sonata in D major KV 448 (375a) for two pianos (2:42-)
Rachmaninoff: Suite No. 1 op. 5 "Fantaisie-Tableaux" for two pianos (24:00-)
Interview (47:13-)
Rachmaninoff: Suite No. 2 Op. 17 for two pianos (55:45-)
Ravel: La valse / Poème chorégraphique (version for two pianos) (1:21:00-)
2020.08.20
Elbphilharmonie (Hamburg)
ハンブルクでの無観客オンラインコンサートである。
モーツァルトとラヴェルではヴォロディンがプリモ、フアンチがセコンド。
ラフマニノフではフアンチがプリモ、ヴォロディンがセコンド。
ロシア風の深々とした音を奏でるヴォロディンに、より小ぶりで硬質明快な音を持つフアンチ。
2人の音の違いがくっきりと美しく対比されつつ、いずれ劣らぬ滑らかなタッチが披露される、モーツァルトの2台ピアノのためのソナタ。
2人がともに細やかな情感を表現する、ラフマニノフの組曲第1番。
どちらも大変な名演となっている。
インタビューでは、彼女がアメリカからドイツに移って13年が経つことなどが話されている(ついこの間のことのように思っていたのに)。
休憩を挟んでのラフマニノフの組曲第2番、第1、2楽章はややのんびりした演奏だが、第2楽章中間部や第3楽章のロマン的な情感表現はやはりさすがだし、終楽章のタランテラではノリのいいリズム感を聴かせてくれる。
最後のラヴェルのラ・ヴァルスは、先日の記事に書いた藤田真央&山田和樹によるオーケストラのようにダイナミックな演奏(その記事はこちら)と比べると、よりピアニスティックな印象だが、こういうのも良い。
動画の1:27:20くらいからのグリッサンドのきめの細かさなど、フアンチの面目躍如である。
最後は熱く加速しすぎて2人のタイミングがずれているのはご愛敬。
蛇足だが、動画のサムネイル画像にはフアンチが単独で写っており、名前の字もヴォロディンよりフアンチのほうが大きくなっている。
フアンチも出世したものである(笑)。
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