(フアンチ&ヴォロディンの演奏動画 モーツァルト ラフマニノフ ラヴェル) | 音と言葉と音楽家  ~クラシック音楽コンサート鑑賞記 in 関西~

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クラシック音楽の鑑賞日記や雑記です。
“たまにしか書かないけど日記”というタイトルでしたが、最近毎日のように書いているので変更しました。
敬愛する音楽評論家ロベルト・シューマン、ヴィルヘルム・フルトヴェングラー、吉田秀和の著作や翻訳に因んで名付けています。

今回は演奏会の感想でなく、別の話題を。

好きなピアニスト、クレア・フアンチ(Claire Huangci)の新譜について、昨日の記事に書いた(その記事はこちら)。

その彼女の新しい演奏動画がアップされた。

動画はこちら。

 

 

 

 

Claire Huangci - piano

Alexei Volodin - piano

 

Mozart: Sonata in D major KV 448 (375a) for two pianos   (2:42-)

Rachmaninoff: Suite No. 1 op. 5 "Fantaisie-Tableaux" for two pianos   (24:00-)

Interview   (47:13-)

Rachmaninoff: Suite No. 2 Op. 17 for two pianos   (55:45-)

Ravel: La valse / Poème chorégraphique (version for two pianos)   (1:21:00-)

 

2020.08.20

Elbphilharmonie (Hamburg)

 

 

ハンブルクでの無観客オンラインコンサートである。

モーツァルトとラヴェルではヴォロディンがプリモ、フアンチがセコンド。

ラフマニノフではフアンチがプリモ、ヴォロディンがセコンド。

 

 

ロシア風の深々とした音を奏でるヴォロディンに、より小ぶりで硬質明快な音を持つフアンチ。

2人の音の違いがくっきりと美しく対比されつつ、いずれ劣らぬ滑らかなタッチが披露される、モーツァルトの2台ピアノのためのソナタ。

2人がともに細やかな情感を表現する、ラフマニノフの組曲第1番。

どちらも大変な名演となっている。

 

 

インタビューでは、彼女がアメリカからドイツに移って13年が経つことなどが話されている(ついこの間のことのように思っていたのに)。

休憩を挟んでのラフマニノフの組曲第2番、第1、2楽章はややのんびりした演奏だが、第2楽章中間部や第3楽章のロマン的な情感表現はやはりさすがだし、終楽章のタランテラではノリのいいリズム感を聴かせてくれる。

 

 

最後のラヴェルのラ・ヴァルスは、先日の記事に書いた藤田真央&山田和樹によるオーケストラのようにダイナミックな演奏(その記事はこちら)と比べると、よりピアニスティックな印象だが、こういうのも良い。

動画の1:27:20くらいからのグリッサンドのきめの細かさなど、フアンチの面目躍如である。

最後は熱く加速しすぎて2人のタイミングがずれているのはご愛敬。

 

 

蛇足だが、動画のサムネイル画像にはフアンチが単独で写っており、名前の字もヴォロディンよりフアンチのほうが大きくなっている。

フアンチも出世したものである(笑)。

 

 


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