(最近気になるソプラノ歌手 サビーヌ・ドゥヴィエル) | 音と言葉と音楽家  ~クラシック音楽コンサート鑑賞記 in 関西~

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クラシック音楽の鑑賞日記や雑記です。
“たまにしか書かないけど日記”というタイトルでしたが、最近毎日のように書いているので変更しました。
敬愛する音楽評論家ロベルト・シューマン、ヴィルヘルム・フルトヴェングラー、吉田秀和の著作や翻訳に因んで名付けています。

今回は演奏会の感想ではなく、別の話題を。

フランスのピアニスト、アレクサンドル・タローが先日来日し、ラモーやクープランなどバロックの小曲のみで構成されたコンサートを開いたという。

私は聴きに行けなかったけれど、評判が良かったので、同様の曲が収録された彼の新譜を聴いてみた。

 

アレクサンドル・タロー「ヴェルサイユ」(NMLApple MusicCD

 

聴いてみると、評判通りなかなか良い。

務川慧悟の浜コンライヴ盤で何度も聴いたラモーの「ガヴォットと6つのドゥーブル」も、今回のタロー盤では最終変奏で低音を強調するなど様々な工夫が凝らされ、務川慧悟盤とはまた違った良さがある。

 

 

ところで、このタローのCDには、1曲だけ歌曲が入っている。

ラモーのオペラ「優雅なインドの国々」より、ファニのアリア「来て、結婚の神よ」である(ピアノ伴奏版)。

歌っているのは、フランスのソプラノ歌手、サビーヌ・ドゥヴィエル(Sabine Devieilhe)。

この歌が、大変美しい。

バロック音楽にふさわしい、軽やかで透き通った歌声である。

 

 

サビーヌ・ドゥヴィエルという歌手、私は知らなかったので、他にもいろいろと聴いてみた。

例えば、モーツァルトの全歌曲の中でも1、2を争うほど好きな曲、「寂しい森の中で」K.308。

セッション録音はこちら。

 

 

また、ライヴ動画はこちら。

 

 

どちらも素晴らしい。

 

 

ちなみに、この曲で私の一番好きな録音は、バーバラ・ボニー盤とクラロン・マクファデン盤である。

バーバラ・ボニー盤はこちら。

 

 

クラロン・マクファデン盤は、YouTubeでは見つけられなかった。

これら2盤に比べると、上記ドゥヴィエル盤はヴィブラートや音程等のコントロールにおいてわずかに及ばず、「天上の歌声」とまでは行っていない。

とはいえ、他の多くの歌手と比べると十分に繊細な歌声である。

それに、ボニーやマクファデンにはない、フランス風の明るく華やかな声色を持っている。

 

 

リートやバロックオペラ向きの軽めの声質を持つソプラノ歌手のうち、私がとりわけ好きなのは

 

キャスリーン・バトル

バーバラ・ボニー

クラロン・マクファデン

ゲルリンデ・ゼーマン

ナデージダ・パヴロヴァ

 

あたりだが、今回知ったサビーヌ・ドゥヴィエルは彼女たちと同じくらい好きとまではいかないにしても、その次に好きな

 

エマ・カークビー

シルヴィア・マクネアー

アニェス・メロン

イザベル・プールナール

ヴェロニク・ディエッチ

 

クリスティーネ・シェーファー

ヴェロニク・ジャンス

ユリアーネ・バンゼ

ジモーネ・ケルメス

マリア・グラツィア・スキアヴォ

 

マグダレーナ・コジェナー

キャロリン・サンプソン

ヌリア・リアル

アンナ・プロハスカ

クリスティーナ・ガンシュ

 

あたりには匹敵する逸材だと思う。

 

 


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