今回は演奏会の感想ではなく、別の話題を。
好きな指揮者、ヤニク・ネゼ=セガンのベルリン・フィルでの公演の動画が、デジタルコンサートホールに先日アップされた。
(動画はこちら)
曲目は、ラヴェルの「古風なメヌエット」、ドビュッシーの「海」、そしてプロコフィエフの交響曲第5番。
なお、これらの動画は、デジタルコンサートホールに契約しないと視聴できないが、YouTubeで3分間だけ無料で観ることができる。
ネゼ=セガンの振るラヴェルやドビュッシーが名演なのは当然として、プロコフィエフの交響曲第5番がどうなるか、興味津々だった。
この曲の録音では、私は
●ラトル指揮バーミンガム市響 1992年1月24~26日セッション盤(NML/Apple Music/CD)
●クチャル指揮ウクライナ国立響 1995年2月3~7日セッション盤(NML/Apple Music/CD)
●ソヒエフ指揮ベルリン・ドイツ響 2014年4月19、21日ベルリンライヴ盤(Apple Music/CD)
あたりが好きなのだが、今回のネゼ=セガンの演奏は、これらをも上回るほどの洗練度であった。
それに加え、ベルリン・フィルの音色が何とも芳醇で良い。
オッテンザマーのクラリネットは繊細だし、最近不調のことも多いパユのフルートも、ネゼ=セガンの指揮の下では見違えるように雄弁となっている。
いわゆる「ロシアの土臭さ」はほとんど感じられないが、ほれぼれするほどの洗練を示すこの演奏を前にして、文句は出てこない。
私にとって、現時点で同曲における最上の演奏となった。
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