ボヘミアン・ラプソディ
【劇場公開日】
2018年11月9日
【解説】
世界的人気ロックバンド「クイーン」のボーカルで、1991年に45歳の若さでこの世を去ったフレディ・マーキュリーを描いた伝記ドラマ。クイーンの現メンバーであるブライアン・メイとロジャー・テイラーが音楽総指揮を手がけ、劇中の楽曲には主にフレディ自身の歌声を使用。「ボヘミアン・ラプソディ」「ウィ・ウィル・ロック・ユー」といった名曲誕生の瞬間や、20世紀最大のチャリティコンサート「ライブ・エイド」での圧巻のパフォーマンスといった音楽史に残る伝説の数々を再現するとともに、華やかな活躍の裏にあった知られざるストーリーを描き出していく。「ナイト ミュージアム」のラミ・マレックがフレディを熱演。「X-MEN」シリーズのブライアン・シンガーがメガホンをとったものの完成前に降板するなど製作トラブルも伝えられたが、公開されると世界中で観客に受け入れられ、日本でも2018年公開映画でトップとなる興行収入124億円を突破。社会現象とも呼べる大ヒットとなった。第76回ゴールデングローブ賞では最優秀作品賞(ドラマ部門)、最優秀男優賞(ドラマ部門)を受賞。第91回アカデミー賞でも作品賞を含む5部門にノミネートされ、主演男優賞ほか4部門を受賞した。
【スタッフ】
監督:ブライアン・シンガー
製作:グレアム・キング、ジム・ビーチ
製作総指揮:アーノン・ミルチャン、デニス・オサリバン
【キャスト】
フレディ・マーキュリー:ラミ・マレック
メアリー・オースティン:ルーシー・ボーイントン
ブライアン・メイ:グウィリム・リー
ロジャー・テイラー:ベン・ハーディ
ジョン・ディーコン:ジョセフ・マッゼロ
【作品データ】
原題:Bohemian Rhapsody
製作年:2018年
製作国:アメリカ
配給:20世紀フォックス映画
上映時間:135分
映倫区分:G
【受賞歴】
第41回日本アカデミー賞(2019年)
第91回 アカデミー賞(2019年)
第76回 ゴールデングローブ賞(2019年)
以上、映画.comのサイトより引用した(引用元のページはこちら)。
映画を観に行った。
年末に観た「アリー スター誕生」に引き続き(そのときの記事はこちら)、今回もまたアーティストの人生を描いた作品、「ボヘミアン・ラプソディ」である。
この2つの映画、内容も少し似ている。
共通するテーマは、アーティストの成功と孤独、である。
とはいえ、違う点もある。
色々あるけれど、最大の違いは、「アリー」がフィクション、「ボヘミアン・ラプソディ」がノンフィクション、ということだろう。
「アリー」は、フィクションだけあってよくできている。
愛と名声のすれ違いの物語であり、2人の愛はあくまでも純愛で、悲しい結末に思わず涙してしまう。
一方、「ボヘミアン・ラプソディ」のほうは愛の形が色々と複雑で、純愛とは言い難い。
それに、主人公フレディの行動は何かと破天荒で、ときに無茶苦茶でさえある。
でも、だからこそリアルである。
ライヴでの瞬間的なエネルギーの爆発と、その裏での私生活の崩壊や孤独は、アーティストの宿命かもしれない。
また、「アリー」に比べ、「ボヘミアン・ラプソディ」は構成が少しいびつである。
長くてカットされたシーンがあるのか、流れがやや不自然な箇所がある。
それでいて、最後のライヴのシーンは(映画にしては)かなり長く、全体的に不格好な構成となっている(「アリー」のほうは最後のライヴシーンの長さもちょうどいい)。
でも、生身の人間の物語である。
フィクションのようにきれいにまとまらなくて当然ともいえる。
最後のライヴのシーンも、実際の音源を使用し、実際のライヴ映像とそっくりそのまま全く同じ振り付けで撮影しているため、必然的に長くならざるを得ないのだろう。
こういった、きれいにまとめるのとは違った、ドキュメンタリー的なリアルさの追求がこの作品の魅力だと思うし、そういった姿勢が私は好きである。
そして、この映画のもう一つの魅力は、何と言っても音楽そのものだろう。
クイーンというバンド、私はほとんどの曲を今回初めて聴いたのだが、何とも魅力的である。
最後のライヴのシーンも、先ほどは長いと書いたけれど、私自身は長さが気にならず、惹き込まれて一気に聴いてしまった。
たった4人で、7万2千もの聴衆を熱狂させる様は、壮観である。
そして、エンドロールで流れる本人たちの実際のライヴ映像。
この「Don't stop me now」という曲、これが最高に良い曲だった。
若々しい勢いがあって、声ものびやかで張りがある。
クイーンが、好きになった。
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