(パーヴォ・ヤルヴィの新譜 ブラームス 交響曲第3、4番) | 音と言葉と音楽家  ~クラシック音楽コンサート鑑賞記 in 関西~

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クラシック音楽の鑑賞日記や雑記です。
“たまにしか書かないけど日記”というタイトルでしたが、最近毎日のように書いているので変更しました。
敬愛する音楽評論家ロベルト・シューマン、ヴィルヘルム・フルトヴェングラー、吉田秀和の著作や翻訳に因んで名付けています。

今回は演奏会の感想ではなく、別の話題を。

好きな指揮者、パーヴォ・ヤルヴィの新譜が発売された。

オーケストラはドイツ・カンマーフィルハーモニー・ブレーメン、曲目はブラームスの交響曲第3、4番である(Apple MusicCD)。

詳細は以下の通り。

 

 

 

 

 

交響曲第3番、第4番 パーヴォ・ヤルヴィ&ドイツ・カンマーフィル

 

 


ブラームス:交響曲第3番、第4番
パーヴォ・ヤルヴィ&ドイツ・カンマーフィル


現在最も刺激的な音楽を生み出し続けているパーヴォ・ヤルヴィとドイツ・カンマーフィル。このコンビの初共演は1995年。そしてヤルヴィが芸術監督に就任したのが2014年。それ以来10年を超す年月の蓄積の間にベートーヴェンやシューマンの交響曲全集の録音を世に問い、さらにブラームスの交響曲にも着手しています。
 充実の極みにある彼らが取り組んでいる「ブラームス・プロジェクト」は、ドイツ・ロマン派の精髄ともいえるブラームスを新たな角度で見つめ直すもので、2014年12月の東京オペラシティでの全曲演奏で本格的にスタートし、欧米各地でチクルス演奏を実現しています。それと並行して交響曲4曲・セレナード2曲と主要管弦楽曲を収録する4枚シリーズの最新盤となる第3弾は、晩年の大作交響曲2曲を収録。ヤルヴィがドイツ・カンマーフィルと最初に共演し意気投合した交響曲第4番、カラヤンさえ苦手にした難曲・交響曲第3番でブラームス音楽の本質に迫ります。歴史あるヴィースバーデンのクアハウスでの録音です。(メーカー資料より)

【収録情報】
ブラームス:
1.交響曲第3番ヘ長調 Op.90
2.交響曲第4番ホ短調 Op.98


 ドイツ・カンマーフィルハーモニー・ブレーメン
 パーヴォ・ヤルヴィ(指揮)

 録音時期:2016年12月19-22日(1)、2017年12月18-21日(2)
 録音場所:ヴィースバーデン、クアハウス
 録音方式:ステレオ(DSD)
 プロデューサー:フィリップ・トラウゴット
 レコーディング・エンジニア:ジャン=マリー・ゲイセン
 アシスタント・エンジニア&エディティング:カレル・ブリュッゲマン
 レコーディング&ポスト・プロダクション:ポリヒムニア・インターナショナル
 SACD Hybrid
 CD STEREO/ SACD STEREO/ SACD 5.0 SURROUND

 

 

 

 

 

以上、HMVのサイトより引用した(引用元のページはこちら)。

 

 

パーヴォ・ヤルヴィ&ドイツ・カンマーフィルによるブラームス主要管弦楽曲集全4集が予定されているうちの、第3弾である。

とりあえずこれで交響曲全4曲はすべてそろったことになる。

 

 

以前の記事にも少し書いたが(その記事はこちら)、パーヴォ・ヤルヴィは幅広いレパートリーを持っているけれど、中でも独墺系の楽曲が彼の最も得意とするところだと私は考えている。

ドイツ・カンマーフィルとのベートーヴェンおよびシューマン・ツィクルス、またN響とのR.シュトラウス・ツィクルス、これらはいずれも見事な出来となっている。

そして、今回のブラームスも期待通り。

 

 

現代の指揮者たち、それも昔ながらののんびりとした悠揚迫らぬ“カペルマイスター系指揮者”ではなく、現代風の洗練された技倆と一級の個性を身につけた“アーティスト系指揮者”の中で、独墺系の「コク」のようなものを出せる人としては、シモーネ・ヤングとパーヴォ・ヤルヴィの2人がその筆頭に挙げられるべきだと思う。

2人ともドイツやオーストリアの出身でないのが興味深い。

彼らは、いったいどのようにして独墺風の音楽性を身につけたのだろうか?

ともあれ、21世紀を代表するブラームスの交響曲全曲録音として、シモーネ・ヤング&ハンブルク・フィル盤に続き、今回パーヴォ・ヤルヴィ&ドイツ・カンマーフィル盤が加わったのは嬉しい。

ずっしりと重みのあるヤング盤に比べ、ヤルヴィ盤はより軽やかだけれど、いずれ劣らぬ名盤である。

 

 

ところで、上記HMV解説文に「カラヤンさえ苦手にした難曲・交響曲第3番」とあるが、苦手というのはカラヤン自身の言だろうか?

残された録音を聴く限りでは、カラヤン盤は大変な名演だと思うのだが。

 

 


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