今回は演奏会の感想ではなく、別の話題を。
先月の第10回浜松国際ピアノコンクール(通称「浜コン」)で素晴らしい演奏を聴かせてくれたピアニスト、太田糸音。
彼女のデビュー盤(配信アルバム)が本年夏頃に発売されていたようなので(NML/Apple Music/Amazon)、聴いてみた。
詳細は以下の通り。
SHION OTA - My Select vol.1
ワーナーミュージック・ジャパン ワーナークラシックスが、ピティナ(全日本ピアノ指導者協会)とタッグを組み、新進ピアニストを発掘するプロジェクトをスタートした。
ピティナは、ピアノを中心とする音楽指導者の団体として名高い協会だ。本プロジェクトには、東京・銀座のシャネルのネクサスホールで行われている、若手演奏家のための無料公演、【CHANEL Pygmalion Days】にも登場した、18歳の太田糸音が第1弾として参加が決定した。
太田は、東京音大付属校から飛び級で大学に進学。既にマルタ国際コンクールで第2位入賞を果たすなど、ピアノ界の若手ホープの1人である。そんな彼女自身も選曲に関わったというアルバムが、7月13日より配信リリースされる。
ワーナーミュージック・ジャパン ワーナークラシックスは、東京藝術大学とも協力し、在校生や卒業生の演奏を収録した「藝大レーベル」を立ち上げるなど、このところ新進演奏家の発掘と育成に熱心な姿勢を鮮明にしている。今回のプロジェクトも、太田糸音の録音を皮切りに、さまざまな才能を紹介してゆく予定となっている。
◎リリース情報
【SHION OTA – My Select Vol.1】
2018/7/13 RELEASE ※配信のみ
収録曲:
1. プロコフィエフ「4つの練習曲 Op.2」
2. ショパン「エチュード Op.10~第4番」
3. アルベニス「組曲「イベリア」第1巻~第1曲:エヴォカシオン」
4. アルベニス「スペイン Op. 165~第2曲:タンゴ」(編曲:L. ゴドフスキ)
5. ラヴェル「夜のガスパール~第3曲:スカルボ」
6. スカルラッティ「ソナタ K.531 L.430 ホ長調 」
7. メンデルスゾーン「幻想曲 嬰ヘ短調「スコットランド・ソナタ」 Op. 28」
[録音]
トラック1/2015年8月21日(金)第一生命ホール
(第39回ピティナ・ピアノコンペティションG級全国決勝大会)
トラック2/2013年8月19日(月)第一生命ホール
(第37回ピティナ・ピアノコンペティションF級全国決勝大会)
トラック3/2016年8月2,3日 かつしかシンフォニーヒルズアイリスホール
(第40回ピティナ・ピアノコンペティション特級二次予選)
トラック4/タンゴ:2017年3月20日(月・祝) 第一生命ホール
(第40回ピティナ・ピアノコンペティション入賞者記念コンサート)
トラック5/2017年3月20日(月・祝) 第一生命ホール
(第40回ピティナ・ピアノコンペティション入賞者記念コンサート)
トラック6/スカルラッティ:2014年8月19日(火)
(第38回ピティナ・ピアノコンペティション Jr.G級全国決勝大会
トラック7/メンデルスゾーン:2015年8月21日(金) 第一生命ホール
(第39回ピティナ・ピアノコンペティションG級全国決勝大会)
※公開録音のため、一部マスターテープに起因するノイズなどがある場合がございます。ご了承くださいませ。
以上、WARNER MUSICおよびbillboard JAPANのサイトより引用した(引用元のページはこちらとこちら)。
ピティナコンクールでの予選や入賞者記念コンサートのライヴ録音を集めたアルバムのようである。
浜コンでも弾いていたプロコフィエフの「4つの練習曲」は、相変わらずすごい。
ただ、浜コンでの演奏のほうがさらにもう一段階すごかった印象ではある。
このピティナでの演奏は、約3年前。
この3年間で彼女はさらに凄みを増した、ということかもしれない。
ショパンの練習曲op.10-4やラヴェルの「スカルボ」あたりはおとなしめだが、それでも安定感があり、これらが13~17歳頃の演奏であることを考えると十分すごい。
そして、メンデルスゾーンの「スコットランド・ソナタ」、これはかなりよく弾けているように思う。
アルベニスの2曲もなかなか。
今後のさらなる成長が楽しみなピアニストである。
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