(ティファニー・プーンの2つのビッグニュース) | 音と言葉と音楽家  ~クラシック音楽コンサート鑑賞記 in 関西~

音と言葉と音楽家  ~クラシック音楽コンサート鑑賞記 in 関西~

クラシック音楽の鑑賞日記や雑記です。
“たまにしか書かないけど日記”というタイトルでしたが、最近毎日のように書いているので変更しました。
敬愛する音楽評論家ロベルト・シューマン、ヴィルヘルム・フルトヴェングラー、吉田秀和の著作や翻訳に因んで名付けています。

今回は演奏会の感想ではなく、別の話題を。

好きなピアニスト、ティファニー・プーン(Tiffany Poon)がジュリアード音楽院を卒業した話を以前の記事に書いた(その記事はこちら)。

卒業後どうなるのかと思っていたら、先日、彼女は自身の近況について報告した動画をYouTubeにアップした。

こちらである。

 

 

英語なので詳しいことはよく分からないが、どうやら2つのビッグニュースがある、ということらしい。

1つ目は、最近とてもたくさんのコンサートの依頼が来た、ということ。

2つ目は、イェール大学の修士課程に進学することになった、ということ。

どちらも、大変めでたいことである。

 

 

コンサートピアニストになるまでの道のりは、長く険しい。

溢れるほどの才能があっても、資金がなければコンサートは開けないし、進学して勉強を続けることもできない。

プーンの場合も、イェール大学の修士課程に進学するのはどうやら経済的な理由もあるようである(学費免除か何か)。

そんな中、彼女は早い段階から新しいメディアに注目し、YouTubeに演奏動画やVlog(ビデオブログ)を投稿して、自己PRの努力をコツコツと続けてきた。

また、最近では「Patreon」(パトレオン)というクラウドファンディング形式の資金援助サイトを利用し、練習動画を公開したり登録者のリクエストに応えたりして、援助を募ってもいる。

彼女がこれらの動画を投稿するペースは、多いときには週2~3個にもなる。

これまでジュリアード音楽院とコロンビア大学の2つの大学に通い、それも優秀な成績をおさめたことを考えると、彼女の多忙さはおそらく想像を絶するものであり、このペースで動画を制作するのは本当に大変だっただろう。

非常に「まめ」である。

 

 

これらの地道な努力の甲斐あって、今では彼女のYouTubeでのチャンネル登録数は6万を超えているし、Patreonの登録者数も増えてきている(上記の動画の最後に登録者のリストが流れる。実はこっそり私のハンドルネームもある)。

そして、音大を卒業したばかりの彼女に今回コンサート依頼がどっさり舞い込んできたのは、YouTubeの動画を観てもらえたのがきっかけだったよう。

彼女のとびきりの才能と、たゆまぬ努力とが今回実ったのは、本当に嬉しい。

努力すれば夢はかなう、そんな夢物語みたいなことが、現実に起こりうるのである。

夢は自分でつかむもの、ということか。

 

 

ただ、コンサートの依頼は、たいていの場合一時的なものである。

継続的な依頼が来なければ、コンサートピアニストとしてやっていくことはできない。

プーンの挑戦は、まだ始まったばかりともいえる。

今後の更なる活躍に、大いに期待したい。

 

 


音楽(クラシック) ブログランキングへ

↑ ブログランキングに参加しています。もしよろしければ、クリックお願いいたします。