今回は演奏会の感想ではなく、別の話題を。
サッカー・ワールドカップの日本代表が、決勝トーナメントで強豪ベルギーを相手に2-3と善戦したらしい。
という話題だと、私の場合1行で終わってしまうので、今回は久々に、「もしもタイムマシンがあったなら行ってみたい演奏会」シリーズの続きを書きたい。
これまで、フルトヴェングラーの指揮によるコンサートがもし聴けたならということで、彼の振るベートーヴェン、ヴァーグナー、ブラームス、ブルックナー、マーラー、R.シュトラウス、チャイコフスキー、ストラヴィンスキーについて書いてきた。
フルトヴェングラーは、他にフランス物やチェコ物など色々な曲を振っているけれど、それらを列挙していくときりがないので、次はフルトヴェングラーの振った世界初演曲に焦点を当てることにする。
その最初として、今回はフルトヴェングラーの指揮によるバルトークのピアノ協奏曲第1番を取り上げたい。
バルトークのピアノ協奏曲第1番、この曲が世界初演されたのは、下記の演奏会においてである。
1927年7月1日、フランクフルト
指揮:フルトヴェングラー
管弦楽:フランクフルト歌劇場管弦楽団
プログラム
Bartok: Piano concerto No. 1 (Bela Bartok)
Nielsen: Symphony No. 5
この演奏会は、1922年に設立されたばかりの国際現代音楽協会による、第5回音楽祭の一環だったようである。
フルトヴェングラーの指揮、バルトーク(作曲者自身)のピアノ。
しかも、ニールセンの交響曲第5番まで演奏されている。
なんと豪華なメンバー、かつ(フルトヴェングラーには)珍しい選曲だろうか。
叶うことなら、聴いてみたいものである。
いったい、どんな演奏だったのだろうか。
バルトークのピアノ協奏曲第1番は、第2番に比べても、フルトヴェングラーの演奏様式がまだ合いそうな曲ではある気がする。
きっと、重々しくおどろおどろしい演奏だったのではないだろうか。
ただしタイムマシンはまだないし、またこの演奏会のライヴ録音も残されていない。
バルトークにせよニールセンにせよ、代わりになるようなフルトヴェングラーによる他の機会の録音も存在しない。
バルトークによるピアノ協奏曲第1番の自作自演録音も、おそらくない。
残念だが、演奏を妄想するだけにとどめておいた。
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