上里はな子 松本和将 京都公演 モーツァルト ヴァイオリン・ソナタ 第39、42、43番 ほか | 音と言葉と音楽家  ~クラシック音楽コンサート鑑賞記 in 関西~

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クラシック音楽の鑑賞日記や雑記です。
“たまにしか書かないけど日記”というタイトルでしたが、最近毎日のように書いているので変更しました。
敬愛する音楽評論家ロベルト・シューマン、ヴィルヘルム・フルトヴェングラー、吉田秀和の著作や翻訳に因んで名付けています。

「W.A.モーツァルト」

― episode 5 - Wien 1787-88 ―

 

【日時】
2017年9月20日(水) 開演 20:00 (開場 19:30)

 

【会場】
カフェ・モンタージュ (京都)

 

【演奏】
ヴァイオリン:上里はな子
ピアノ:松本和将

 

【プログラム】
モーツァルト:

ヴァイオリン・ソナタ 第39番 ハ長調 K.404
ロンド イ短調 K.511
ヴァイオリン・ソナタ 第42番 イ長調 K.526
ヴァイオリン・ソナタ 第43番 ヘ長調 K.547

 

 

 

 

 

昨日に引き続き、カフェ・モンタージュでの、上里はな子&松本和将によるモーツァルトの主要ヴァイオリン・ソナタ全曲シリーズ。

今回が最終回で、モーツァルトの晩年のヴァイオリン・ソナタ(およびピアノ・ソロによるロンド)が演奏された。

 

 

私の好きな第42番は、カフェ・モンタージュのマスターによると、モーツァルトの室内楽全般でも、最高傑作に数えられることもある曲とのこと。

個人的に好きな曲ではあったが、そこまで評価が高いとは知らなかった。

今回改めて聴いてみても、やはり素晴らしい曲である。

ちょうど今のような秋の季節に吹く風のように、爽やかで透明な哀しみを湛えた曲である。

 

 

第39番や43番は普段ほとんど聴くことのない曲だが、これらもシンプルながらモーツァルトらしい魅力にあふれている。

ピアノにより奏されるメロディは、まるでオペラで歌われるアリアのように美しい。

そのメロディに寄り添うように奏されるヴァイオリンは、アリアに華を添える木管のオブリガートさながらである。

 

 

演奏も、やはり素晴らしいものだった。

特に、松本和将のピアノが実に生き生きとしていて、アーティキュレーションが明瞭、かつ落ち着きのある音色で、モーツァルトを心ゆくまで堪能できた(「ロンド」については、私がこれまで聴き慣れていたよりもだいぶあっさりとした味付けで、やや面食らったけれど)。

上里はな子のヴァイオリンも、良かった。

上記の第42番についても、私の好きな

 

●フリデリケ・スタークロフ(Vn) & ホセ・ガヤルド(Pf) 2011年2月18-20日セッション盤(NMLApple Music

 

の涼やかな演奏とはまた違った、少しずっしりしたところのある演奏で、それはそれで大いに楽しめた。

 

 

さて、モーツァルトのシリーズはこれで終わったわけだが、次の企画としては、ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ全曲シリーズを画策中とのことであった。

これは楽しみ!

特に、彼ら2人のペアによる、「クロイツェル」ソナタの演奏をぜひ聴いてみたい。

聴きごたえがありそうである。

 

 


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