上里はな子 松本和将 京都公演 モーツァルト ヴァイオリン・ソナタ 第26、27、29番 ほか | 音と言葉と音楽家  ~クラシック音楽コンサート鑑賞記 in 関西~

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クラシック音楽の鑑賞日記や雑記です。
“たまにしか書かないけど日記”というタイトルでしたが、最近毎日のように書いているので変更しました。
敬愛する音楽評論家ロベルト・シューマン、ヴィルヘルム・フルトヴェングラー、吉田秀和の著作や翻訳に因んで名付けています。

「W.A.モーツァルト」
― episode 1 - Mannheim ―

 

【日時】
2017年9月19日(火) 開演 20:00 (開場 19:30)

 

【会場】
カフェ・モンタージュ (京都)

 

【演奏】
ヴァイオリン:上里はな子
ピアノ:松本和将

 

【プログラム】
モーツァルト:
ヴァイオリン・ソナタ 第26番 変ホ長調 K.302
ヴァイオリン・ソナタ 第27番 ハ長調 K.303
ピアノ・ソナタ 第7番 ハ長調 K.309

ヴァイオリン・ソナタ 第29番 イ長調 K.305

 

 

 

 

 

久々に、カフェ・モンタージュのコンサートを聴きに行った。
上里はな子&松本和将による、モーツァルトのヴァイオリン・ソナタのシリーズの、第4弾。
全5回のシリーズで、スターウォーズではないけれど、「エピソード2」から始まり、4まではもう終了していて、今回は最初に戻って「エピソード1」だった。
明日の「エピソード5」で、このシリーズは終わりを迎えることになる。

 

 

今回の「エピソード1」では、モーツァルトがマンハイムを訪れていたときに書かれた作品が演奏された。

モーツァルトが、「ヴァイオリン・オブリガート付きピアノ・ソナタ」から脱却し、ヴァイオリンがもっと独立して活躍するような、れっきとした「ヴァイオリンとピアノのためのソナタ」の書法を確立しだした頃の作品である。

いずれの曲も、シンプルながら多彩な魅力に満ちている。

 

 

演奏の出来は、これまでどおり素晴らしいもの。

松本和将は、薄めのペダルによる明瞭で滑らかなタッチが、聴いていて心地良い。

ただ、いかにもモーツァルト的な軽やかな音というよりは、若干ベートーヴェン風というか、少し重みが感じられるのが彼らしい。

上里はな子も、いつもどおりドイツ的な重厚さのある演奏で、当初はモーツァルトにはやや合わないような気もしたが、シリーズとして何度も聴いているとだいぶ慣れてきて、演奏の良さを味わえるようになった。

 

 

明日は、ついに私の好きな第42番が聴ける。

カフェ・モンタージュのマスターも、本日の終演後のスピーチで、この第42番のことを「ヴァイオリン・ソナタの最高傑作」と言っていた(古今のヴァイオリン・ソナタの、という意味だろうか、確かにそう言っても過言ではないかもしれない)。

楽しみである。

 

 


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