(行ってみたい演奏会 その7 フルトヴェングラーのヴァーグナー「さまよえるオランダ人」) | 音と言葉と音楽家  ~クラシック音楽コンサート鑑賞記 in 関西~

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クラシック音楽の鑑賞日記や雑記です。
“たまにしか書かないけど日記”というタイトルでしたが、最近毎日のように書いているので変更しました。
敬愛する音楽評論家ロベルト・シューマン、ヴィルヘルム・フルトヴェングラー、吉田秀和の著作や翻訳に因んで名付けています。

今回は演奏会の感想ではなく、別の話題を。

昨日の記事でフルトヴェングラーの話題に少し触れたというのもあって、久々に「もしもタイムマシンがあったなら行ってみたい演奏会」のシリーズを再開したい。

フルトヴェングラーのベートーヴェンは一通り取り上げたので(こちらなど)、今度はフルトヴェングラーがベートーヴェンの次に得意とした作曲家、ヴァーグナーを取り上げたい。

 

 

まずは、ヴァーグナーの出世作ともいえる、「さまよえるオランダ人」から。

フルトヴェングラーがその生涯で行った「さまよえるオランダ人」の公演は、以下である。

 

①1915~1920年 マンハイム歌劇場での一連の公演

 

これだけである。

つまり、マンハイムでの約5年間で集中的に取り上げているが、その後は全く取り上げていない、ということになる。

フルトヴェングラーの「さまよえるオランダ人」を聴こうと思ったら、上記の一連の公演のうち、どれかを選ぶしかない。

どれを選んでもそれほど大きな違いはないと思われるが(時期的に近接しているため)、一応最初の公演である

 

1915年10月3日、マンハイム歌劇場

指揮:ヴィルヘルム・フルトヴェングラー

管弦楽:マンハイム歌劇場管弦楽団

プログラム

Wagner: der fliegende Holländer
(Wilhelm Fenten, Minni Leopold, Walther Günther-Braun)

 

を選ぶことにしておく。

このとき、フルトヴェングラーはなんとまだ弱冠29歳!

しかし、マンハイム歌劇場での彼の前任者であるアルトゥール・ボダンツキーから、高い評価を受けてこのマンハイムに就任した彼のことである。

若いとはいえ、きっとこの頃から年配者たちにも全くひけを取らない、素晴らしい演奏をしていたに違いない。

 

 

ただ、上記の公演を聴こうと思っても、まだタイムマシンはないし、この演奏会のライヴ録音も残されていないので、代わりに下記の録音を聴いた。

 

●ヴァーグナー 「さまよえるオランダ人」 序曲 フルトヴェングラー指揮ウィーン・フィル 1949年3月30、31日セッション盤(NMLApple Music

 

全曲録音は残されておらず、序曲のみの録音だが、期待に違わぬ、大変立派な名演である。

フルトヴェングラーは、こういった「ちょっと序曲だけ」といったような録音でも、決してやっつけ仕事にせず、もれなく名演にしてしまうのがすごいと思う。

 

 


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