第15回ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクール ファイナル 第3日 | 音と言葉と音楽家  ~クラシック音楽コンサート鑑賞記 in 関西~

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クラシック音楽の鑑賞日記や雑記です。
“たまにしか書かないけど日記”というタイトルでしたが、最近毎日のように書いているので変更しました。
敬愛する音楽評論家ロベルト・シューマン、ヴィルヘルム・フルトヴェングラー、吉田秀和の著作や翻訳に因んで名付けています。

アメリカのフォートワースで開催されている、第15回ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクール(公式サイトはこちら)。

6月9日は、ファイナルの第3日。

ネット配信を聴いた(こちらのサイト)。

ちなみに、これまでの記事はこちら。

 

1次予選 第1日

1次予選 第2日

1次予選 第3日

1次予選 第4日

2次予選 第1日

2次予選 第2日

セミファイナル 第1日

セミファイナル 第2日

セミファイナル 第3日

セミファイナル 第4日

セミファイナル 第5日

ファイナル 第1日

ファイナル 第2日

 

 

 

Yury Favorin (Russia | Age 30)

 

PROKOFIEV Piano Concerto No. 2 in G Minor, op. 16

 

パワフルかつ安定しており良い演奏だが、優れたコンテスタントたちの中で、とりわけ優れたポイントがあるかというと、そうでもないかもしれない。

特に、第2楽章がおとなしすぎる気がする。

終楽章もやや落ち着いてしまっているか。

攻めのテンポながら秀逸にコントロールされたヴィニツカヤ/ヴァルガ/ベルリン・ドイツ響盤(NMLApple Music)を聴きすぎている私のほうのせいかもしれないけれども(ヴィニツカヤは2007年エリザベート王妃コンクールで同曲を弾いて優勝している)。

 

 

Kenneth Broberg (United States | Age 23)

 

RACHMANINOFF Rhapsody on a Theme of Paganini, op. 43

 

自然で素直な感じの美しい演奏。

相変わらず、音色がみずみずしい。

有名な第18変奏も、なかなかの表現力。

ラフマニノフらしいパワーはあまり感じられないが、これはこれで名演だと思う。

 

 

Yekwon Sunwoo (South Korea | Age 28)

 

RACHMANINOFF Piano Concerto No. 3 in D Minor, op. 30

 

彼らしい細かな表現力と確かなテクニックが聴ける。

パワーも、もちろんある。

ただ、先日のルービンシュタインコンクールで同曲を弾いたSzymon NehringやJaehong Parkなどに比べると、わずかながら熱気に欠けるような気もしないでもない。

テクニックの安定度の面では、この2人を上回ってさえいるかもしれないくらいなのだが。

 

 

そんなわけで、今日の3人を気に入った順に並べると

 

1. Kenneth Broberg (United States | Age 23)

2. Yekwon Sunwoo (South Korea | Age 28)

3. Yury Favorin (Russia | Age 30)

 

といったところか(1と2は逆でもいいかもしれないが)。

ただ、明日の3人にはさらに期待している。

特に、CheungとHsuは有力な優勝候補だろう。

明日の3人を聴く前の段階での私の予想は

 

ゴールド: Daniel Hsu (United States | Age 19)

シルバー: Rachel Cheung (Hong Kong | Age 25)

クリスタル: Kenneth Broberg (United States | Age 23)

 

といったところである(あるいはゴールドとシルバーは逆かもしれない)。

いずれにしても、明日が楽しみである。

 

 


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