アメリカのフォートワースで開催されている、第15回ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクール(公式サイトはこちら)。
6月5日は、セミファイナルの第5日。
ネット配信を聴いた(こちらのサイト)。
ちなみに、これまでの記事はこちら。
Leonardo Pierdomenico (Italy | Age 24)
BEETHOVEN Sonata No. 4 in E-flat Major, op. 7
CHOPIN Ballade No. 1 in G Minor, op. 23
CHOPIN Ballade No. 2 in F Major, op. 38
CHOPIN Ballade No. 3 in A-flat Major, op. 47
CHOPIN Ballade No. 4 in F Minor, op. 52
Kenneth Broberg (United States | Age 23)
SCHUBERT Four Impromptus, D. 899, op. 90
LISZT Sonata in B Minor
Tony Yike Yang (Canada | Age 18)
MOZART Piano Concerto No. 20 in D Minor, K. 466
Yekwon Sunwoo (South Korea | Age 28)
MOZART Piano Concerto No. 21 in C Major, K. 467
Han Chen (Taiwan | Age 25)
MOZART Piano Concerto No. 21 in C Major, K. 467
Rachel Cheung (Hong Kong | Age 25)
MOZART Piano Concerto No. 20 in D Minor, K. 466
以上の演奏が本日行われた。
私はまだ少しずつしか聴けていないが、前半のリサイタル2人では、Pierdomenicoはかなりのテクニックがあるもののやや淡白に過ぎる傾向があるのに対し、Brobergは抒情性はかなりあるのだが技術的にはやや甘いという印象。
後半のコンチェルト4人では、特に最後のCheungが印象的だった。
セミファイナルのリサイタルで見直した彼女だが、モーツァルトのコンチェルトではさらに株を上げた。
オーケストラと合わせなければならないという制約がむしろプラスに働いてか、彼女特有のこだわりの抒情的な表現が行き過ぎにならず、過不足のない美しい情感を湛えた絶妙な演奏となっている。
今回のセミファイナルのモーツァルトのコンチェルト演奏の中でも、最良の名演だった。
こうなると、Cheungを選ばないわけにはいかなくなる。
その分、誰を外すか。
外せる人がもういないのだが、ストレートさが魅力な反面「味わい」という点でやや弱点のあるChenを外すしかないか。
つまり、私がファイナルに進んでほしいと思うのは
Daniel Hsu (United States | Age 19)
Dasol Kim (South Korea | Age 28)
Honggi Kim (South Korea | Age 25)
Tony Yike Yang (Canada | Age 18)
Yekwon Sunwoo (South Korea | Age 28)
Rachel Cheung (Hong Kong | Age 25)
となる。
当初から注目し応援していたChenを外すことになろうとは。
それに、SunとFavorinへの未練もまだある。
でも、とりあえずこの6人で決定。
さて、実際の結果は下記のようになった。
【ファイナル進出者】
Daniel Hsu (United States | Age 19) ○
Yury Favorin (Russia | Age 30)
Georgy Tchaidze (Russia | Age 29)
Yekwon Sunwoo (South Korea | Age 28) ○
Rachel Cheung (Hong Kong | Age 25) ○
Kenneth Broberg (United States | Age 23)
なお、○をつけたのは私がファイナルに残ってほしかった6人の中の人である。
6人中3人。
うーむ、Dasol Kimも、Honggi Kimも、Tony Yike Yangも落ちたか。
けっこう意外な結果だった。
Favorinはともかく、TchaidzeやBrobergはどうだろうか。
まぁ、でも皆ハイレベルな中での比較だし、きっと僅差なのだろう。
ファイナルは、6月7~10日に行われる。
これまた甲乙つけがたいハイレベルな演奏がたくさん聴けそうで、楽しみである。
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