アメリカのフォートワースで開催されている、第15回ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクール(公式サイトはこちら)。
6月2日は、セミファイナルの第2日。
ネット配信を聴いた(こちらのサイト)。
ちなみに、これまでの記事はこちら。
Yutong Sun (China | Age 21)
BEETHOVEN Sonata No. 26 in A-flat Major, op. 81a (“Les Adieux”)
LISZT Un sospiro
MUSSORGSKY Pictures at an Exhibition
こだわりの表現、神経質と思われるほどのコントロール。
ただ、フォルテがやや硬め。
また、「展覧会の絵」の「リモージュの市場」などではテンポが速すぎるためか、ミスとまでは言わないまでもコントロールが甘くなっており、全体的な出来としては2次のHsuの同曲演奏のほうがやや上か。
Honggi Kim (South Korea | Age 25)
VINE Sonata No. 1
SCHUMANN Kreisleriana, op. 16
TCHAIKOVSKY-FEINBERG Scherzo from Symphony No. 6 “Pathétique”
ややあっさりめの表現だが、情感にも欠けず、テクニック的にも問題ない。
「クライスレリアーナ」は、2次のSu Yeon Kimの同曲演奏のほうがやや情感豊かだが、Honggi Kimのほうがミスは少なく、また細部も明瞭で、完成度は彼のほうが高い印象。
Yury Favorin (Russia | Age 30)
BEETHOVEN Sonata No. 29 in B-flat Major, op. 106 “Hammerklavier”
SHOSTAKOVICH Sonata No. 1, op. 12
「ハンマークラヴィーア」は、悪くないがややおとなしめ。
もっと躍動感あふれる演奏を期待したが。
ショスタコーヴィチは一転してかなりのテンポで攻めている。
通常ならフォルテにするところをピアノにしたりと、独特な表現がみられるが、これはこれで面白い。
Georgy Tchaidze (Russia | Age 29)
SCHUMANN Waldszenen, op. 82
MEDTNER “Alla Reminiszenza” from Forgotten Melodies, op. 38
MUSSORGSKY Pictures at an Exhibition
シューマン、メトネルはまずまずといったところ。
「展覧会の絵」は、うまいし柄の大きさは感じられるが、HsuやSunのコントロールに比べるとやや大味に聴こえてしまう。
全体としては、悪くないが、他のコンテスタントに比べるとやや弱いか。
今日のコンテスタントの中では、Tchaidzeがやや不利かもしれない。
それ以外の3人は、誰がファイナルに残ってもおかしくない演奏と思った。
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