岩手事務所震災復興支援部の武鑓です。
皆様、ご無沙汰しております。
早いもので、今日9月11日で東日本大震災からちょうど1年半を迎えました。
この1年半を早いと感じるか遅いと感じるかは人それぞれだと思います。私にとってのこの1年半は怒涛のように過ぎたあっという間の1年半でした。
最近マスメディア等で良く目にしたり聞いたりするのは「被災地の復興のスピード」に関する論評です。
多くのマスメディアで、被災地の復興のスピードは「遅い」と論じられています。皆さんも、良く目にしたり聞いたりするのではないでしょうか。
確かに、行政の復興計画の立案がままならないため家屋や商店の建設計画が立てられず、仮設住宅で生活している皆さんが今の生活に疲弊してしまっています。それぞれの市町村が出す住宅予定地等の整備計画は数カ年単位です。しかし、一刻も早く元の生活に戻りたいと思っている人達にとっては計画が年単位では遅いのです。
でもその一方で、このスピードは仕方のない事なのかもしれないと私は思います。「甚大な被害をもたらした」とか「様々な悲劇を生んだ」という風に形容される1年半前の東日本大震災ですが、私は「それだけ大変な事があったのだ」と思います。だからこそ復興には長い時間が必要だと思うのです。
それに、復興の遅さを指摘する論評に関して、私は何を基準に「遅い」としているかといつも疑問に思います。多くの場合、マスメディアでは「被災地」は一括りで報道されます。しかし、被災地は何処も同じ様に被災をしているわけではありません。町の経済を回していた中心部がほぼ壊滅してしまった地域、町の中心部は残っていても沿岸の住宅地のほとんどが流されてしまった地域、町中も住宅地もほとんどが壊滅的な被害を受けてしまった地域。
又、それぞれの市町村の規模も様々です。
被災した市町村はそれぞれに復興住宅建設計画、住宅地域の嵩上げ計画、慢性化している仮設住宅での諸問題等々の大小様々な計画があり、それに伴う様々な問題があります。
そして忘れてはいけないのが、復興問題だけではなく震災以前からあった問題も抱えているという事です。復興すればそれですべての問題が解決というわけにはいきません。それに、先に復興を終えてから以前の問題に取り組むというスタンスではなく、震災以前の問題も復興問題も一緒に考えていかなければいけません。特に、東北の沿岸市町村が持つ過疎化等の問題は、今回の震災で一層深刻になってきています。復興問題とそれ以前からある他の問題は明確に区別できません。
そして、何よりも震災被害を受けた方々の「普段の生活の中での復興」とは、私の様に被災をしていない人間には図りきれない程の気力と体力とそして長い時間が必要な事なのだと思います。私の様にこの一年はあっという間だったという方がほとんどではないでしょうか。「遅い」と一言で言ってしまうのはあまりにも簡単過ぎるのです。
震災から1年半が過ぎ、人々の心から少しずつ震災に対する意識の風化が始まっています。私達が居る大槌町でもそれは同じです。今からちょうど一年半前にどれだけ大変な事が起こったのかを国全体でもう一度振り返り、そして今だからこそ「何を以て復興というのか」をしっかり考えて国中が一丸となって真の「復興」へ向けて進んでいかなければいけないと思います。
震災から1年半。又、1つの節目を迎えました。
真の復興を成し遂げるまで、東北は今後も走り続けなければいけません。
写真は、以前家やお店が立ち並んでいた大槌町中心部です。私は震災前の大槌町を知りません。大槌町には復興への問題が山積みですが、今後ここがどの様に変わっていくのか私はとても楽しみです。















