グッドネーバーズ・ジャパンのブログ

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~こころを守る。身体を守る。~ 
グッドネーバーズは、日本国内を含む世界40カ国以上で子ども支援、開発、緊急支援活動に取り組む国際NGOです。

こんにちは、国内災害対策室 能登半島地震復興支援チームの赤堀です。 
石川県中能登町を拠点に、能登半島地震の復興支援に従事しています。 


 
仮設住宅の集会所で入居者の皆さんとラジオ体操をする赤堀(右) 

 


さて、能登の街でよく見かける「能登はやさしや土までも」という言葉。


江戸時代の旅日記に由来するとされているこの言葉は、石川県能登地方の風土や人々のやさしさ、温かさを表しています。 

その言葉通り、能登の人々はとても温かく、我々のような外部からの人間に対しても、とてもやさしく接してくださいます。
そしていつも、「ありがとう」と声をかけてくださいます。

震災から1年以上が経ちました。 
まだまだ復興しているとは言えない状況ですが、能登のやさしさに触れ、能登のことを好きになってくれる人がたくさん増えると嬉しいと思います。 

今日はそんな能登の魅力(主に七尾市)をお伝えできればと思います。 

 

 

 

  食べもの編 

 

日本海に面した石川県。 

なんといっても、海の幸。 

新鮮なお刺身、焼き魚、生牡蠣、焼き牡蠣。 

 

すべておいしいです。 

春先には、たけのこや山菜などの山の幸に出会うこともできます。 

 

そして、実は・・・。 

あまり知られていませんが、能登牛や能登豚も地元では有名で、とってもおいしいお肉です。 

 

ぜひ、能登の食文化に触れてみませんか? 

 

七尾市にある「漁師屋 秀」のおまかせ御膳は、写真の他に、焼き魚もついてきます。

 

 

 

  飲みもの編

 

ワイン用のブドウを栽培するには、十分な日照が必要とされ、また雨が少ない気候が適しているとされています。 

 

石川県の日照時間は全国36位と、決して日照時間が長くありません。また「弁当忘れても傘忘れるな」と言われるくらいによく雨が降ります。

ワイン作りにはあまり適していないような印象を受けますが、実は石川県でもワイン用のブドウが栽培されており、ワイナリーもあるのです。

 

穴水町にある能登ワインは、震災の被害はありましたが、すでに営業を再開しており、ワイナリーツアーもやっています。 

 

そして、なんといっても、

全種類のワインを無料で試飲できるところも、能登ワインの魅力のひとつです。 

 

能登ワインは県内のスーパーで販売していますが、中にはワイナリーでしか手に入らないものもあります。 

 

牡蠣殻を活用した土壌で育った能登産ブドウでできたおいしいワインを飲みに行きませんか? 

 

能登ワインの写真スポット。奥には広大なブドウ畑が広がっています。 
NOTOの「O」は二人で「O」の人文字を作って撮影するインスタ映えスポットです。 

 

 

 

  観光編

 

金沢から特急電車で1時間のところに和倉温泉駅があります。 

多くの温泉旅館は震災の被害を受け、復旧復興の途中ではありますが、一部営業を再開しているところもあります。 

   

和倉温泉駅からバスで10分ほどのところにある「和倉温泉 総湯」は、500円で入浴ができる天然温泉で、露天風呂やサウナもある大衆浴場です。

少ししょっぱめの温泉に浸かると、お肌がつるつるになります。

 



 

温泉で心も体も温まった後は、

すぐ近くにある「能登ミルク」のジェラートがおすすめ。 

石川県出身の大の里関も足を運んだことがあるようです。 

 

 

 

温泉、ジェラートを満喫したあとは、能登島大橋を渡って能登島へ。

2025年3月22日に全面営業再開をした「のとじま水族館」で、迫力のあるジンベエザメやイルカショーを楽しむことができます。

 

私は大学時代、イルカの研究をしていたので、のとじま水族館は大好きな場所のひとつです。

 

 

 

  最後に

 

能登に来るまでは、能登のことを何も知りませんでした。 
だけど、能登のことを知れば知るほど、好きになっていく自分がいます。 
 

まだまだ震災の爪痕は深く残っていますが、来て、見て、好きになるという復興支援のかたちもあるのではないでしょうか。 


ぜひ、石川県の魅力を感じに来てください。




 

みなさん、こんにちは。サラムノ! 

エチオピア駐在員の高橋と申します。 

 

エチオピアの民族衣装を身にまとう駐在員高橋 

 

本日2月21日はInternational Mother Language Day(国際母語デー)で、言語と文化の多様性を促進し、母国語の重要性を認識するための日としてユネスコが設定しています。言語は、持続可能な開発や対話、誰一人取り残さない包括的な社会構築において重要な役割を果たしています。 

 

日本人にとって、母国語と言えば、一般的には「日本語」が思い浮かびます。季節や自然、文化や風景、日本の独特の美意識や感性を表現する言葉であり、また古典文学や伝統的な文化、歴史的な価値観を反映することができる日本語は、多くの日本人にとって、その豊かな文化や精神の一部を伝える手段として重要な存在です。このように言語は、歴史、文化、社会の一部として深く根付いています。 

 

海外の旅行先で日本語を聞くとホっと安心したりしますよね。これは、言語が個人やコミュニティのアイデンティティや帰属感を強くし、文化的なつながりを感じさせる力を持っているからです。 

 

ではエチオピアではどうでしょうか。 

エチオピアには多様な言語が存在します。これは、文化や民族の豊かさを反映しています。国内で話されている言語は、約80以上で、その中でも、公用語のアムハラ語(Amharic)やオロモ語(Oromo)は多くの人が話す言語です。その他にも、ティグライ語(Tigrinya)、アファール語(Afar)、ソマリ語(Somali)、シダマ語(Sidamo)、グラゲ語(Gurage)、ワライタ語(Wolaytta)など、様々な民族グループが独自の言語を話しています。 

 

私が住んでいる地域では、多くの人がアムハラ語とゲデオ語を話すことができます。しかし民族的にはゲデオ族が多いため、ゲデオ語がアイデンティティとして根付いています。なのでゲデオ語で挨拶すると、街の人はすぐに笑顔になり心を開いてくれます。

 

近所のコーヒー屋さん(私のエチオピアのお母さん) 

 

私は、ゲデオ語はまだまだ勉強中ですが、エチオピアの公用語のアムハラ語は日常会話レベルで話すことができます。その中で私が大好きなのが、「サラムノ」という挨拶です。サラムとは平和のことです。この挨拶は直訳すると「平和ですか」となります。私はこれに文化や伝統を強く感じます。私は久しぶりにあった人にも毎日会う人にも最初の挨拶として、平和ですか、と問うエチオピアの言葉が大好きです。 

 

一方で、エチオピアでは特定の言語が特定の民族やグループのアイデンティティと結びついていることが多く、民族間の緊張や対立が、紛争の原因となることがあります。現在私が駐在しているゲデオ県・西グジ県も、貧困や不平等、土地問題、政治的不安定などいろいろな要素を含んだ民族間の紛争があった地域です。私はこの地域で平和構築の事業を担当しています。

 

平和について考えるこどもたち 

 

途上国支援において、現地の言葉を学ぶことは、ただ言葉の壁を越えること以上に大きな意味を持ちます。それは、心の壁を取り払い、人々との真のつながりを築くための鍵です。言葉を通じて彼らの喜びや悲しみ、夢や希望を共有し、彼らの生活に共感することができます。このような姿勢が、地域でニーズや課題を正確に把握し、支援活動をより効果的に計画・実施するための基盤作りに役立っていくと考えています。これからもたくさん現地語を話し、地域の人々との関係をより密接にし、信頼関係や協力関係を築いていきます! 

 

引き続きみなさまの温かいご支援のほどよろしくお願いいたします。 

 

こんにちは。グッドネーバーズ・ジャパンの松本です。現在は、日本からバングラデシュ事業の担当をしております。 

皆さんは「バングラデシュ」という国を知っていますか? 

 

バングラデシュの国名を聞いたことがない方もいらっしゃると思いますが、実は日本ととても関係が深い国でもあります! 

 

今回は、そんなバングラデシュと日本のかかわりについて紹介していきたいと思います。 

 

バングラデシュは1971年に独立し、翌年1972年に日本と外交関係を樹立しました(2022年は日本とバングラデシュの外交関係樹立50周年を記念した年でした!)。 

 

これは有名な話ですが、バングラデシュの国旗は日本の国旗ととてもよく似ており、一説では日本の国旗を参考にしたと言われています。 

 

バングラデシュの国旗

 

 

【バングラデシュと日本】

 

バングラデシュと日本のかかわりは、国旗が似ていることだけではありません! 

 

例えば、昨年12月末には、バングラデシュ初となる都市高速鉄道が日本の援助により、首都ダッカで部分開業しました。

 

特にバングラデシュ都市部の道路には、車、バイクに加えてリキシャ*や三輪タクシーなどが入り乱れて渋滞の原因となっています。そのため、都市高速鉄道の開通により、これらの渋滞や大気汚染の緩和、安心・安全な移動が促進されると期待されています。 
 

*日本の人力車を語源とする車輪がついた乗り物。短い距離を移動する際の市民の足となっている。 

 

 

また、ダッカにある国際空港の拡張工事において日本のエンジニアが協力しています。日本のODAの取り組みの一環として行われており、2024年春に完成予定です。 

 

このようなハード面の取り組み以外の点でも、日本とバングラデシュのかかわりを発見することができます。 

 

日系企業の進出に伴い、バングラデシュに暮らす日本人も約1100人(2023年10月時点)に増加しており、首都のダッカでは、昔は珍しかった日本食レストランも見られるようになりました。 

 


バングラデシュで食べたサーモンのお寿司

 

ショッピングモールのフードコートで食べたサーモンのお寿司。ソースや天かすがかかっていましたが、生の魚がバングラデシュで食べられるとは…!と感動しました。今ではもっと本格的な日本食を食べることができます。 

 

また、個人的な印象としてバングラデシュはとても親日な国です。 

 

例えば、日本の製品に対する信頼度が高いため、特に日本車などの人気がとても高いです。 

トヨタ車のタクシーに乗車すると、ドライバーの方と日本車の話をすることもしばしば… 

 

 

バングラデシュの道路の風景

 

基本的に軽自動車は走っておらず、セダンかSUV、ワゴン車が人気です。たまに日本製のトラックも走っており、右折する際に日本語で「右に曲がります。ご注意ください」といったアナウンスが聞こえると少し不思議な気分になります。 

 

 

【バングラデシュにいってみよう】

 

2023年9月~成田空港から首都ダッカへの直行便が運航を開始しました。これまでは乗り継ぎが必要でしたが、直行便はその必要もなく、とても便利になりました。皆さんもぜひ、日本と関係の深いバングラデシュに足を運んでみてください! 

 

 

【GNJPがバングラデシュで行っている事業】

 

 

南アジアのベンガル湾に面したバングラデシュは、毎年のようにサイクロンが上陸し、甚大な洪水・浸水被害を受けています。

 

特に同国南部の沿海部パトゥアカリ県カラパラ郡は、サイクロンが頻繁に上陸する地域の一つであり、過去にも大きなサイクロンを何度も経験しています。

 

しかし、サイクロン発生時に住民が避難するサイクロンシェルターの不足、設備の老朽化等により、実際には避難が困難な状況のまま放置されていました。 

 

この状況を受けて、グッドネーバーズ・ジャパン(GNJP)では、「カラパラ郡におけるサイクロンシェルターの修繕・建設および住民の防災能力向上支援」を実施しています。 

 

 

※この事業は外務省「日本NGO連携無償資金協力事業」です。 

 

参考 

https://www.jica.go.jp/Resource/bangladesh/office/others/ku57pq00003t4lcb-att/50th_01.pdf

 

 

 

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