青い旅人

青い旅人

16才のヒカルは国家機密情報部の重要な任務を任された。任務名コードネームゼロ。記憶の片隅に消えた歴史、青い民の生き残りを連れ帰る。そして物語の終盤で岐路に立たされる。任務を遂行できるのか。何が待ち受けているのか。ヒカルはまだ知らない。

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数年後ルピナスでは戴冠式が盛大に開かれていた。アトラスはヨシュアに在位をゆずることにしたのだ。

「ヨシュア、そなたは私には見えない大切なものを見る事ができる。そなたの澄んだ心でこの国を元の平和な国に導いて欲しい。それにパルトとの時間が欲しいのだ。お腹には新しい命も宿っている。」

アトラスとヨシュアは、パルトのお腹に手を当てた。

ここキャルサンでは、ミンヨとフジが海に沈み行く夕日を眺めてくつろいでいた。

「ミンヨ、あんたももうすぐ巫女修行の時期だね。他の国の人や町に行ってどう感じたのかい。」

フジはミンヨに優しく語りかけた。

「ミンヨは思う。人っていろいろ。動物もいろいろ。この世は、いろんな生き物いる。世界は広いし大きいな。ミンヨは、おばあちゃんみたいになりたい。」

フジは微笑んだ。

「アリシパン、ルピナス、キャルサン、アミュータウンもこれから暮れていく。日が暮れ夜が訪れ、朝が来る。毎日訪れる予定調和。同じようで同じ1日はない。どんな1日にするかどうかもミンヨ、お前の選択次第なのだ。そして心のあり様でその1日が晴天であったり台風になったりする。多いに楽しもう。いろんな人と出会ってお互いが違うということを楽しもう。人生谷あり、山あり。全ての事象には裏と表がある。忘れないでほしい。自分一人では生きていけないことを。多くの人々の支えがあって、生かされていることを。忘れないでほしい。一番の魔法はありがとうという言葉と笑顔さ。それができればなんでもできる。みんなが応援してくれる。心からそう思って毎日大切に生きることさ。それがこれから始まる修行の第一歩。」

ミンヨは、おばあちゃんの知恵をたくさん吸収したいと思っていた。そしてこれから始まる修行の日々をワクワクしていた。

「ミンヨ、みんなだいすき。ありがとう。ありがとう。」

そしてここはとある場所。

「チュー。」

カピバラが大きな声をだした。

「チュー。」

ベリーはこれまでの冒険を自慢そうに語った。遠い異国のネズミ会議。

「ヒカルは、アリシパンに戻ったのさ。まぁ俺は予測してたけどな。ハヤテか、ハヤテは相変わらず植物の研究にあけくれてるさ。チーズのなる木でも見つけてくれないかな。」

「チュー。」

「今度はスペシャルゲストに由貝を連れてきてもいいか。あいつの作るチーズフォンデュは最高だ。」

「そうそうテレサは、キャルサンで子供達のための学校を作ったんだよ。もちろんトゥーリも先生として働いているみたいだ。今度僕も客員教授として、呼ばれているのさ。うん、そうそう。」ネズミ会議は平和が戻った証。いつまでも議論はつきない。そしてラーニャは天空の城に戻った。希望と幸福の種をまとって。