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青い旅人

16才のヒカルは国家機密情報部の重要な任務を任された。任務名コードネームゼロ。記憶の片隅に消えた歴史、青い民の生き残りを連れ帰る。そして物語の終盤で岐路に立たされる。任務を遂行できるのか。何が待ち受けているのか。ヒカルはまだ知らない。

「まぶしい。」

ヨシュアの目に光が刺しこんだ。次第にその光に目が慣れた。

「母上、あの鮮やかなものはなんというのです。」

パルトはおえつした。

「ヨシュア、あの花はルピナスというの。春になるとこの国全土を色鮮やかに、彩る。ああヨシュア、あなたは目が見えるね。うっうっ。」

パルトはたまらずヨシュアを抱き寄せた。

「母上、この世はなんと美しいのでしょう。」

役目を終えたクローザスは跡形もなく全て砕け散った。トゥーリは、深く悲しんだ。テレサは動けないトゥーリを支えた。

「一度はあなたに失望して自分の記憶の重みに耐えられなくて、私もラーニャのように記憶を封じた。でもヒカルに再会して、あなたとの生活は過ちではなかったと気がついた。ヒカルのペンダントには、私たちの幸せの記憶もたくさん残しておいたの。トゥーリ、私たちの王国は世界中にある。あの場所は滅びたの。大切なことはどこにいるかではなく何をするかだと思う。あなたの素晴らしい知識を、生命全体の幸福のために役立ててほしい。」

「テレサ。」

トゥーリはまっすぐにテレサの瞳を見つめた。

「私たちは許す事も学ばなくてはね。過ちを許し、過ちを犯す自分も許す。あなたの一番輝いている姿を私覚えている。だからあなたも私のことを覚えていて。そして互いがもし道をそれそうになったら、その時は叱ってほしいな。あの時できなかったこと、今なら出きるような気がする。」

ヒカルは、その二人の姿を見て心が温かくなった。自分は愛されてこの世に生を受けたのだと心からそう思えた。ヒカルは静かにその場を後にした。慌ててハヤテが追いかける。

「いいのか。やっと会えた家族だぞ。お前も一緒に暮らすのではないか。」

ヒカルは言った。

「私は確かにあの二人の子供よ。でも二人の世界と私の生きる世界は違うような気がする。少し早いけど親離れすることにした。そうはいってもおじ離れはできそうにもないけど。」

ヒカルは微笑んだ。全ての責任を引き受ける覚悟でアリシパンに戻ると決意していた。

ハヤテ、ジャイロはハルワンに報告する為に、高山に訪れた。ハルワンはジャイロの心うちを感じ取っていた。

「艱難にあい、己を知る。」

ジャイロはその後世界を旅することにした。この世をありのままに見る事で、何者でもない自分の何かが分かるような気がしたからだ。そして全てを見た後アミュータウンに戻ると決めていた。

「あの町を暗闇から解放してやる。」